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【伊勢丹問題3】平成29年9月議会 総務財務常任委員会

「伊勢丹問題」関連の記事の3つ目です。マスコミでも注目を集めた総務財務常任委員会での様子を記事にします。

「伊勢丹のワンフロアの一部を借りる為の債務負担行為21億円」は、平成29年度議案第12号「平成29年度松戸市一般会計補正予算(第2回)」の中、他の目的の歳出歳入予算や地方債の補正と共に含まれておりました。この21億円の債務負担行為の部分に関してのみ記事にいたします。

事項名は「生涯学習・市民活動支援等拠点づくり事業」で、あくまで名目上生涯学習・市民活動がメインです。

前回・前々回の議案質疑の記事と違い、委員会審議はインターネット中継もなく、録音も許可されていません。傍聴時にノートに取ったメモと記憶だけが頼りです。かなりの「意訳」だったり、漏れがあったり、不正確だったりすると思いますが、「傍聴メモ」程度にお考え頂ければと思います。何卒ご了承ください。

債務負担行為の補正と地方債の補正は、一括して質疑が行われましたが、債務負担行為に関する部分のみ記述いたします。

なおこの時は、連絡をする為にどうしても外に出なければいけないことが2回ありましたので、その部分はかなりおおざっぱな書き方になります。

***************

<理事者の説明>

◎財政課長
「生涯学習・市民活動支援等拠点づくり事業」の債務負担行為は、「伊勢丹松戸店を文化の発信拠点とする」ために設定するものである。

<質疑>

◎二階堂剛委員(政策実行フォーラム)
・8/21に議案の説明会があって、その後それよりも詳細な内容が新聞報道された。わずか2週間ばかりの期間でどう判断すべきか苦慮している。経過についてもう一度問いたい。
・ビルオーナーに「伊勢丹と市が交渉中なので、市に直接貸すことが出来ない」と言われた際に、何故伊勢丹にその旨伝えて交渉しなかったのか。「又貸し」になり伊勢丹が中間利益を稼ぐことになると思うが、その点についてもう一度聞きたい。
・伊勢丹撤退で松戸市の価値が下がるという説明だが、売り上げは百貨店最盛期より36%減少している。今回伊勢丹がフロア縮小となって、盛り返すこと出来るのか。百貨店別の売り上げは、店舗別で見ると、1位新宿伊勢丹本店 2位阪急梅田本店と 上位は本店が占めている。ベスト50位内で、本店以外が入っているのは、伊勢丹では、9位の京都と45位の浦和、50位立川の3店で、松戸はずっと下のランク。浦和・立川・松戸が閉店対象だと報道されている。現在デパートの売り上げのメインはインバウンドで、地元客の購入ではない。通販は年5%と伸びていて、10年で逆転する計算だ。そんな中でどういった優位性でやっていこうというのか。

→公共施設再編課長
・経過について。
昨年9月の松戸店撤退可能性があるとの報道
商工会議所との協議会発足
「直営の店舗を縮小して、テナントを入れたい」との伊勢丹の意向
適当な床を求めていたニーズと合致
今回のプランが出来上がる
・これは伊勢丹が店舗に貸し出す一般的なテナント料、松戸市が借りるからと言って(一般的に伊勢丹が貸し出す場合と比べて)上乗せされているわけではない。

→商工振興課長
松戸店のピークの年度は平成8年で、昨年はピーク時の55%である。伊勢丹と三越との経営統合は、平成20年。この年以降の閉店は、
2009年 三越池袋・三越鹿児島・三越武蔵村山・三越名取
2010年 伊勢丹吉祥寺
2016年 三越千葉・三越多摩センター
前社長大西氏が、松戸・相模原・府中の3店の縮小を検討しているという報道は確認しているが、立川・浦和については確認していない。

◎二階堂委員
私も撤退しても良いとは思っていない。伊勢丹には知り合いもいる。ただ、「二十世紀が丘消防署・矢切支所・福祉会館を建て替えれば、16~7億のお金があるので、そこに充てられる」という説明については、その金額が本来は他のところに回すお金であることから適当ではない。公共施設の再編のなかで、縮小して統合していこうという流れである。給与が上がらず格差が広がっている中で、本当に試算通りになるのか不安だ。21億かけて本当に大丈夫なのか。通販が増えている、大型ショッピングセンターが増えている、売り場は4階までになるという中で、伊勢丹ブランドで売れるのか、上にテナント入れて効果あるのか。
試算の10万人は延べ人数という事で良いか。どういうデータを取っているのか。

→商工振興課長
「松戸市商業構造基本調査・商圏調査事業委託」を昨年度実施し、H29年1月に報告。「松戸駅周辺を訪れるとき、平均的にどれ位お金を使いますか。」という問いに対しての回答をもとにした。「3000円未満」「3000円~5000円」「5000円~10000円」「10000円~20000円」「20000円~30000円」「30000円以上」という区分なので、それぞれの中間値を取って計算した。市民活動サポートセンターが56000人、公民館講座で33000人、生涯大学校で3400人などの数字を合わせて約10万人。

◎二階堂委員
明確に伊勢丹に行くという試算では無くて、駅周辺への経済効果ということなので、必ずしも伊勢丹全員が全員伊勢丹に行くということではない。使う金額の試算も、区分の中の平均値を使うという事であれば、一人平均6500円という値も信用するのも危険だ。10万人という数字に関しては、一人が10回行けば10人となることでいいのか。旅券事務所も15000件だから30000人という事になっているが、旅券発行の業務が今度県から市に移ることで、他市の方が来なくなる筈。この15000件という数字の根拠を教えてほしい。

→商工振興課長
狙いとしては、「中心市街地に10万人を集めて、賑わいを創出したい」ということで、伊勢丹に流れる人数の事ではない。旅券事務所の15000人は、現在の県管轄の旅券事務所利用者のうちの松戸市民の人数である。

◎二階堂委員
伊勢丹への賃料に関する資料に、中心市街地への増加人数の話が載っていることに違和感。伊勢丹に10万人来場すると思ってしまう。
松戸市は、京葉ガスのビル2棟と竹ヶ花にスペースを借りているが、京葉ガスビルは、賃料が坪9300円で共益費が坪3800円で計13100円、伊勢丹の半額。竹ヶ花は一棟丸ごと借りていて駐車場も借りているが、坪7455円。最初の額28000円の4倍近い数字。伊勢丹ありきだったのか、他も探してここしかないという事だったのか。

→公共施設再編課長
500坪まとまったスペースは必要。市民活動サポートセンターの移設を考えているが、現在サポートセンターでは年数回大きなイベントを行っていて、総合福祉会館の施設も含めて使っているので、その分も考える必要がある。今回の場所だと、文化ホールと繋がっている。他に広い床があるか確認したが、西口に一か所これに近いものがあったものの、テナントとして使う事がすでに決定したあとだった。

◎二階堂委員
先日文化ホールに行き、全面図をもらった。複数あるギャラリーはほとんど使用されず、テーブルと椅子が並んでいて会議室として使えるような状況だった。別館を借りずに、現在の文化ホールを有効活用する方法は検討したか。

→生涯学習推進課長
ギャラリーは、あくまで市民の方の美術展の為のスペースで。一日だけ使うというのは使い勝手が悪い。7月から8月の時期は文化活動が下火の時期である。外国人の為の日本語学習スペースが足りなくなってきているので、その為に使用する予定がある。

◎二階堂委員
まつど市民活動サポートセンターとは議論等はしているのか。新聞報道を見て驚いているという話を聞いたが。

→市民自治課長
利用者への説明はまだである。サポートセンターの指定管理者には報告した。

◎二階堂委員
当事者と議論する必要があったのでは。
駐車場は年間3000万円で、10年で3億。それくらいの金額ならもしかすると駐車場建てられるのでは。使い勝手も悪く、上り下りが同じ通路の駐車場も珍しくなってきて、一部スペースが使用できない状況。ここもオーナーは別とのことで、伊勢丹が中間利益を得る可能性もある。本会議の議案質疑にもあったように公平性の問題もある。21世紀の森の広場の駐車場を時間貸しに出来ないかという議論の時は、メーターとバーを変えるのに150万かかるから無理だと言われたのに、こちらは年間3000万円で、こういった点も公平性にかけるのでは。

→公共施設再編課長
移設をしていただくという事を最大限尊重。移設前の施設に無料駐車場があるので、移設後も無料ということにした。

◎二階堂委員
今文化ホールを使っている人は有料。後から来る人は無料。整合性がない。この辺はちゃんと調整しなければいけないのでは。例えばコミュニティバスは、6000万円の予算で、3~4年かけていて、実証実験の段階。13万人という数字は、実証実験どころか根拠がない。10万人は延べ人数なのか。先ほど答えが無かったので、答えてほしい。

→商工振興課長
10万人は延べ人数。中心市街地への人数である。

◎二階堂委員
旅券事務所が移動すれば、お客さんは千葉銀ビルの周りから伊勢丹の周りに移るだけ。10万人増という試算は間違っているのではないか。松戸駅中心部に人を集めることが大事なら、伊勢丹に人が流れるようにすることよりもまずは中心部に流れるようにすることが大事なのではないかと感じる。

◎大橋博委員(無所属)
今朝の読売新聞に、「4階部分を市が肩代わりすることで話がまとまった。」「まつど自民10人、公明党10人、市民クラブ9人、政策実行フォーラム6人などの会派が反対する方針。」と記事がでた。審議や採決はこれからである。「肩代わりすることで話がまとまった。」というのは事実か。市長が先導して記事を書かせたということは無いのか。記事について市長はどう思うか。

→牧野英之副市長
私共もびっくりした。事実ではない。

◎宇津野史行委員(日本共産党)
昨年12月議会で、伊勢丹の問題が一般質問で取り上げられた。「報道受けてから、支援策に取り組んだことはあるか。」との質問に、「本年10月17日付けで、三越伊勢丹HD宛に、支援策に関する資料を送った」との答弁があった。この支援策の中に、21億円の金銭的支援も含まれていたか。

→商工振興課長
深山議員の質問のことだと思われるが、含まれていない。

◎宇津野委員
・今年初めに、伊勢丹からフロアを借りてほしいと言われたとの事だが、松戸市からはおくびにも出していないということで良いのか。
・駐車場は、「今度4階に入る施設を利用する人」が無料になるという事か。伊勢丹は有料で貸している。今回立体駐車場の1階分借りるという事だが、伊勢丹の客の車とどう住み分けるのか。
・現在の伊勢丹店舗で、そのフロアや売り場が不採算となっているのか。4階までの縮小となってどう改善するのか。市が借りるか借りないかでどう変わってくるのか。昨年のビジネスジャーナルに、広島店・松山店・松戸店・府中店は売上不振でテコ入れが必要と書いていて、広島店1億の赤字、松山店3億の赤字と書いているが、松戸店の数字が書いていない。具体的にはいくら足りないのか。
・伊勢丹松戸店の年間利用者数は何名か。一人当たりの売り上げを知りたいので教えてほしい。
・オーナーと伊勢丹は10年解約不可ということだが、松戸市と伊勢丹とでは何か条件を結んでいるのか。伊勢丹からこ今後3階も借りてくれないか、2階も借りてくれないかという事にならないか。

→公共施設再編課長
・駐車場は、市の方で駐車券を出す。どの階に停めるか決まっているわけではない。
・4階のフロア以外を借りるつもりはない。
→商工振興課長
・伊勢丹の経営状況は把握していない。
・利用者数は「公表していない」という回答をもらっている。

◎宇津野委員
・伊勢丹が居続けないといけないという契約はオーナーとだけか。例えば、地下1階から3階までは途中で解約して、4階だけ借り続けるといったことが可能だったりしないのか。
・赤字かどうかも分からないのに、支援するのか。

→公共施設再編課長
・オーナーと伊勢丹との契約である。現在交渉中。この契約が終わった段階で、市と伊勢丹が契約することになる。

◎宇津野委員
オーナーと伊勢丹の契約が破棄になれば、松戸市とも破棄になるとの事か。

→公共施設再編課長
途中解約不可ということなので、損害賠償という事になる。

◎宇津野委員
経済効果について。他の用事で来た人が必ずしも試算通り使わないのではないか。0円から3000円と回答した人を、1500円と計算するとの事だが、一人一人の金額を足していって人数で割ったら1500円になったという事か、それとも単純に0~3000円だから間を取って1500円なのか。

→商工振興課長
設問の仕方が、「3000円未満」で一区切りなので、その中間で1500円とした。

◎宇津野委員
配布された資料の「財源確保」という項目について。二十世紀が丘消防署跡地や矢切支所跡地の売却による利益の事は書いているが、市民が増えること等でのコストの部分が書いていない。このあたりについては。

→公共施設再編課長
算定していない。

◎宇津野委員
該当資料の詳細について。現地建て替えた場合の費用について書かれている。総合福祉会館が25億円・6330平米で1平米あたり40万円、矢切支所が2億円・511平米で1平米あたり40万円、二十世紀が丘消防署は6億円・1000平米で1平米あたり60万円、矢切支所の仮設費用が1億円、計34億円。二十世紀が丘消防署の平米あたり60万円は、胡禄台の中央消防署で行われている建て替えと金額は一緒。胡禄台はガケ上にありその処理等で通常より高くなっている筈。「公共施設白書」では、支所や消防署の建て替え費用が解体費込みで40万円と書いていて、二十世紀が丘消防署はどんなに高くても、50万円はかからないと思われる。
集約複合化減築した場合の計算に関する記述について。総合福祉会館、矢切支所、二十世紀が丘消防署を複合化すると、4500平米で平米あたり40万円と書かれている。消防署との複合化で平米あたり40万円は正しいのか。消防署の現地建て替えを平米50万円と計算すると、総額34億円が33億円になる。集約複合化して、全て平米50万円とすれば18億円→22億5000万円。33億-22億5000万円=10億5000万円、土地売却分を加えて13億5000万円。コスト削減額が19億から13億5000万円となる。

→公共施設再編課長
消防署の平米60万円はご指摘の通り胡禄台の例で計算してしまった。申し訳ない。ただここに書いていないが、総合福祉会館の敷地が6000平米容積率200%、12000平米の建物を作ることが出来る。複合施設で考えているのが6000平米で余剰床が出ることになっているので、PFI使ってコスト削減が出来るかと思うが、まだこれは計算に入れていない。

◎宇津野委員
伊勢丹が赤字なのかもわからない、利用者数も分からない、数字がざっくりしている、財源確保の根拠が薄弱といった状況だが、それでもやるという事はかなり政治的な判断ではないか。通常行政はちゃんと数字をはじいている筈。市長は、最高責任者としてどう説明するか。副市長が代わりに答えずに市長に答えてほしい。副市長は、市長の極めて政治的な判断に対して、バランスを取っているか。

→牧野副市長
今回時間がなく、説明責任を十分に果たせなかったことをお詫びしたい。本部からなかなか情報が来ないことに苦労した。完璧な説明ができなかった。調整が出来ているかについてはお答えを控えたい。

◎宇津野委員
今回、副市長にも担当部課の方にも色々と対応していただいた。情報がない中で大変だったと思う。答えられない部分はある程度しょうがないと思う。調べうるものを調べなかったのではなくて、調べられなかったのだと思う。調べられなかった部分を判断して決断をするのは市長の政治判断だと思う。何故ご自身で語らないのか。苦慮している職員に対しても、情報がない中で判断している我々に対しても失礼ではないか。

→本郷谷健次市長
この提案が市にとって重要であるから提案しているのであって、政治的がどうこうという話では無い。

◎杉山由祥委員
公共施設再編で財源確保はおかしい。圧縮して将来の財政負担に備えるというのが公共施設再編だと思う。ここで浮いた金をどこかで使うというのはやめてほしい。極論すれば、「伊勢丹を救いたい」という事ではないか。そのことに対して、21億円は高いか安いか議論しないといけないと思う。松戸以外の伊勢丹店舗で、こういう事例はあるのか。

→商工振興課長
前社長の発言で縮小について言及されたのが、松戸・相模原・府中。相模原市・府中市に確認はしていないが、松戸市が最初だと思う。

◎杉山委員
何故松戸が最初か、根拠は伺っているか。松戸でこの話がまとまったら、他市にもこういう提案がされていくのか。

→商工振興課長
確認していない。

◎杉山委員
伊勢丹の姿勢がどのようなものか知ることが重要。伊勢丹の方に来ていただければ良かったが、それが出来なかった。伊勢丹が松戸に残ることがどういう価値があるのか、この支援策で市民がどのような価値を受けるのか。再建策やビジョンを語ってほしい。行政として、経済効果をきちんと説明しないといけないと思う。他市で百貨店が撤退した時の事例について教えてほしい。地価の下落や税収減がイメージにあるが、実際の例を教えてほしい。

--織原正幸委員長(公明党)より、「委員会として、正式に伊勢丹の方に来ていただきたいと要望したことはない」旨の説明。杉山委員から「了解しました」との声--

→商工振興課長
柏そごうは去年9月撤退で、人の流れが5割減ったとの調査結果。武蔵野市の場合、4つのうち3つの百貨店が撤退。商工関係者に問い合わせると、基本的には違うテナントが入り、賑わいが無くなったという状況にはなっていないとの事。八王子市の場合百貨店が無くなり、立川まで贈答品を買いに行かないといけない状況になっている。

◎杉山委員
定量的に経済効果の把握は出来ていないということか。ではなぜ伊勢丹に21億円払わないといけないのか、しっかりした説明がないと、市民は納得しない。それから、4階までの縮小が報じられているが、これは決定なのか。

→公共施設再編課長
最終決定ではない。本部で様々な検討がなされている。

◎杉山委員
ここが問題で、縮小が決定していないものを何故既成事実のように捉えて議論しないといけないのか。この案が通らなかったときのことは、言質取っているか。

→公共施設再編課長
最終決定ではない。可能性はある。

◎杉山委員
この点は我々は忖度しなくていいと思う。しっかりとした判断が必要なのに、これでは議論できない。文化の拠点について。もしこの案が通らず、この場所がそのまま空いた場合、文化の拠点は必要だから、別の場所を借りるという事で良いのか。

→生涯学習推進課長
場所を借りられなくても創意工夫してやっていく。

◎杉山委員
ということは別になくても良いということか。

→生涯学習推進課長
あの場所は使い勝手が良いので、使えればありがたいという事。

◎杉山委員
松戸ビルの中には空き部屋が5部屋程ある。最大で、坪12,000円。坪28000円のスペースを借りるには、それなりの理由が必要。その理由はあるのか。施設は10年限定なのか。今回の予算には整備費が入っていないが、いくらかかるのか。維持費はいくらか。

→公共施設再編課長
10年後のことについて検討するのは、8年後位になると思う。内装工事は、約1億5000万円。共益費込みの賃料で、実際には坪単価23000円の計算になる。水道高熱費・清掃費が年間1?00万円と300万円。

◎杉山委員
新施設のランニングコストは。人件費などあらたに必要になると思うが。

→公共施設再編課長
サポートセンターはそのまま。旅券事務所については把握していない。

→市民課長
カウンター・設備 4~5000万円。窓口は委託。情報設備等が約2400万円。あとは正職員の人件費。これは伊勢丹に限定したものではない。

◎杉山委員
10年後のことを7~8年後に考えると財源確保の問題はどうなるか。契約更新したら。金はどこから確保するのか。

→公共施設再編課長
10年後の事は明確に答えることは出来ない。

◎杉山委員
暫定施設に20億使うのは市民が納得するのか。賃料が安い施設は他にもある。結局、伊勢丹を救うための案にしか見えない。最初から、伊勢丹を救うために幾ら必要で、どれ位効果あってと提案してくれれば、検討は出来た。我々は昨年12月には、伊勢丹松戸店を支援する決議を全会一致で承認した。決議文の最初には、「本市唯一の総合百貨店である伊勢丹松戸店…」としている。4階までの伊勢丹は総合百貨店か。21億使う価値あるのか。

→公共施設再編課長
伊勢丹と市の利益がマッチングした案であるということを理解いただきたい。

◎杉山委員
マッチングしていないと思う。本当に伊勢丹にも利益になるのか。誰にも利益にならないのでは。昨年の決議はあくまでも総合百貨店を守る決議だった。逆手にとっているようで、この案は不愉快。

◎市川恵一委員(市民クラブ)
この案について、議会の中で最初に相談した相手は議長か。

→公共施設再編課長
最初は、正副議長。

◎市川委員
私が聞いているのは、議長が各会派に説明した時に、各会派から「これは市民が納得しない」という意見が出て、「時間がないので今回は取り下げてほしい」と議長から市に要望したと聞いているが、それにもかかわらず上程した理由は何かあるのか。

→総合政策部長
(ここで私はどうしても席を外さないといけなかった為、メモ取れず。「松戸の経済に与える影響を考えて」と言ったことを話していたと記憶しています。)

◎市川委員
だとしたら、それを議論できるようにするために、議案をきちんと作ってきてほしかった。

◎谷口薫委員(政策実行フォーラム)
記者には資料を渡しているのか。

→公共施設再編課長
記者からレクチャーしてほしいという事で、その際に資料を作成して渡している。

◎中川英孝委員(市民クラブ)
(ここで、再び連絡を取るため外へ。「あそこの土地はもともと松戸市の土地。地主みたいなものだ。地主として強く交渉できたはずでは?」と言ったものだったと思います。)早めの段階から交渉過程をオープンにしてもらった形だったらもっと議論出来たはずだが、短期間でYesかNoか問われても議論のしようがない。歴史的経緯を踏まえちゃんと交渉したのか。

→副市長
今回伊勢丹支援ということで注目されているが、今回は伊勢丹を市が活用するという事がまずは目的。その上で、伊勢丹支援だと思われても仕方がない。10年後については、松戸駅周辺の再開発で出来たビルに入ってもらうということも考えている。もし、来年4月に撤退という事であれば、早めに連絡をしなければならない。

◎中川委員
とにかく地主として、毅然とした態度で交渉に接してほしい。伊勢丹がどれくらい赤字なのか等をはっきりと把握してやっていってほしい。

◎宇津野委員
「二十世紀が丘消防署・矢切支所・総合福祉会館」3館の現地建て替えの場合34億かかるとの事だが、償還は何年か。今回の債務負担行為の10年で21億と比較したいので。

→財政課長
起債の償還は約30年。この金額に利率がかかる。

——————<以上で、質疑が終わり、休憩。再開後、織原委員長を除く委員全員の名前で修正案提出>——————

<修正案の説明>
◎杉山委員
質疑を重ねたが、21億円の債務負担行為について、疑問点が解消されず、判断に至らなかった為、この部分を削除して修正案を提出することとした。

<修正案の質疑>→なし

<討論>

※織原委員長より、修正案についてと修正部分を除く原案について同時に行う旨説明

(ここでも、21億円の債務負担行為についてのみ記述します。)

◎宇津野委員
-修正案及び修正部分を除く原案に賛成-
伊勢丹の経営状況等が見えてこないのに、枠組みだけが提案されてきている。経済効果に関する説明も、期待値が上乗せされている、財源に関する積算根拠もおかしい事が分かった。市民に対して説明できない。公共施設は市民共有の財産。公有地から民間施設への間借りとなって、安定的な市民福祉の向上につながるのかも分からない。

◎高橋伸之委員(公明党)
-修正案及び修正部分を除く原案に賛成-
我々の会派での議論、及び本日の質疑から、判断基準があいまいである為修正案に賛成。

◎二階堂委員
-修正案及び修正部分を除く原案に賛成-
十分な議論が出来るほどの材料がない。他の案件では実証実験をして議論を重ね、時間をかけているが、今回あまりにも短い。判断しかねる。伊勢丹にも地方店を切るような経営方針を考え直してもらいたい。

◎杉山委員
-修正案及び修正部分を除く原案に賛成-
伊勢丹松戸店の市での役割の大きさや撤退してほしくないという部分は共有できている。但し、ビジョンを見る為の材料に乏しい。一企業に対し法人税から入ってくる以上の支援をすることを、市民に説明できるのか、決断するに至らなかった。ただ、引き続き市には伊勢丹が撤退を留まるよう努力していただきたい。

◎中川委員
-修正案及び修正部分を除く原案に賛成-
詳細は本会議で討論する。

<採決>
〇修正案 全会一致で可決
〇修正部分を除く原案 全会一致で可決

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【伊勢丹問題2】平成29年9月議会 議案質疑 山中啓之議員

平成29年度議案第12号「平成29年度松戸市一般会計補正予算(第2回)」の中の、「伊勢丹のワンフロアの一部を借りる為の債務負担行為21億円」に関する部分に関する記事の第2弾です。

二人目の山中議員は、議案第22号とともにこの議案に質疑しました。議案第12号の部分のみ記事にいたします。

本記事についても、「一括質問一括答弁」方式で行われたやりとりを、質問ごとにまとめてみました。現場やインターネットで傍聴したものをブログ主が記録にしたものですので、正式な記録ではないですし、ブログ主による知識不足や聞き取りミスによる誤りもあるかもしれません。また読みやすくする為に、表現を変えたりしている部分もありますので、その点はご了承ください。

なお、事前通告後配られた資料や、直前の中田議員の質疑内容と被らないよう、通告内容を一部変更・割愛したとの事です。

※この質疑の模様は、山中議員が YouTube にアップしています。

***************

提案内容やその立案過程・客観的事実に基づいた、常識的かつ合理的な評価・分析・判断がされているか確かめるべく問うので、極力市民が理解し、共感しやすいような中身の濃い答弁を求める。

<1>松戸市と伊勢丹松戸店の契約の発祥について

9年9カ月の長期間にわたり、金額も21億600万円と膨大な内容だが、本件の発端はいつごろ・どちら側から・どんな形で持ち上がったのか。
→前日に配られた資料の「事業化の背景」欄で、公式には「平成29年1月市との協議の中で伊勢丹側から床を借りてくれないかと提示された」と載っていたので、質疑割愛。

<2>伊勢丹側が受け入れた条件について

かねてより伊勢丹松戸店は縮小や撤退が話題に上っている。昨秋には三越伊勢丹ホールディングスから、当該店舗を含む4店について、業績が好転しなければ縮小や閉鎖が検討されている事も明らかになったと報道があったばかりである。

(1)本契約で伊勢丹松戸店の撤退リスクは本当に無くなったのか。
(2)縮小についてはどこまで食い止められると考えているか。またその根拠は。

昨年9月7日東洋経済オンラインなどで、伊勢丹の撤退が検討されていると報じられた。それから今日まで大きな客観的事実の変化が起こった。時系列で言うと、
1.今年2月13日の時点では、伊勢丹と現在の建物全体の営業を前提として、松戸市と伊勢丹側の協議が進んでいたため、市は高層階である9階をテナントとして借りる意向だったこと。
2.3月大西洋社長の任期途中の突然の退任があったこと。
3.5月23日伊勢丹側から、店舗を継続するための案として、上層階をオーナーに返却して、地下1階から地上4階までを借りて事業を計億することを検討。「ビルオーナーとの契約縮小」「松戸市公共施設の導入」、この2条件が揃わなければ、松戸店の営業継続は難しいという状況をはじめて市に報告されたこと。
以上から考えると、すでに伊勢丹の縮小は事実上近い将来現実のものとなるし、それだけでなく市施設を入れるという市側の協力がなければ松戸店そのものが撤退するリスクも、かつてないほど大きな現実味を帯びてきたことになっている。
事実上、伊勢丹の今後は市に匙があるといっても過言ではない。一方で市はこれらの数カ月の状況変化を踏まえて、今後について市政施行以来最大限のリスクマネージメントをしておく必要があると考える。(1)(2)で撤退リスクと縮小見込みの程度をききたい。
前者の質疑にもあったが、市が伊勢丹と契約している10年間は「途中解約不可」ということ。それを以てとりあえず10年間は営業が続くだろうというような楽観的予測をするのは、私は良いことだとは思わない。
企業がつぶれる可能性は勿論あるが、「企業が続いていても実際はこの契約が形骸化される」ことのほうが私は非常に怖いものだと思う。
契約があるけれども、解約されないだけで、地下1階から地上4階の一部までのさらなる縮小や、伊勢丹側の売り場の縮小もありうるのではと私は考えている。
最大限厳しく見積もって、こういう場合市民からみれば骨抜きとならないことが市にとって必要な対策と考える。市が契約してしまえば、後の店舗をどうするか、どこまで小さくするかは伊勢丹側に匙があることを厳しく受け止めてほしい。
そこで市は、一歩進んだリスクヘッジとして、途中解約不可文言を入れるだけでなく、まずは、これ以上縮小されぬよう、同社に対して求めるべき、と考える。
例えば、店舗数、売り場面積、の担保といった客観的な基準を設定するといった交渉はしたのか。契約10年間続くけれども、形骸化してしまう、お客さんも来ない、市の活性化も起きない、ということが大きく懸念されるが、この骨抜きリスクに対する見解と、10年間の間に許容できる伊勢丹が縮小した場合の範囲の設定について、如何お考えかを含めて答えてほしい。

→小林邦博総合政策部長
10年後のリスクヘッジについて。具体的なストアプランは今後決定されるときいているが、イメージとしては地下1階から3階と4階の約4割という形で売り場を圧縮して、5階以上はビルオーナーサイドで集客力あるテナントを誘致する方向で協議が行われていると聞いている。10年大丈夫だとシビアな案で進んでいるので、10年は大丈夫だと私は認識している。

→山中:第2質問
伊勢丹が受け入れた条件について。具体的なストアプランが決まっていないとのピントのずれた回答で危機感を強めた。プランが決まっていないからこそ、市は10年後のことを見込んでおくのではないかと聞いている。伊勢丹は6月に株主総会があったが、2016年現在営業利益率が1.9%、高島屋の3.7%と比較して約半分と見劣りする数字で、注目集まる大西前社長の任期途中の退任についても、真意が語られなかったと報道された。要は懸念材料が非常に大きく、最悪の場合は伊勢丹も市財政も共倒れのリスクがある。今一度、縮小や撤退リスクに対する市の判断基準の有無の設定を教えてほしい。百歩譲ってそれがダメだったら、撤退・縮小をどこまで止めたいかでも構わない。

→総合政策部長(2回目)
今得られる情報等を総合的に勘案して、妥当であるという判断基準である。

<3>本市の基本姿勢について

(1)これまで特定の民間企業1社に対してこれほどまでに公金を投入した前例はあるか。なければ、公金投入について公平や平等の原則をどう考えるか。当該店は松戸のシンボルというが、他の店舗(例:東口イトーヨーカドー、ダイエーなど)にはそうした”特別扱い”はしないのか。
→議事録を調べたところ、かつて沢間俊太郎元議員が度々問題視していた健康福祉会館が年間約2億7000万円の20年契約というのを発見したので、割愛。

(2)10年間とした根拠は。また、その後の示唆は一切示されていないのか。10年後の市の判断基準はどこにあるのか。

担当者からは当初、協議において5年間という設定の案も提案していたと聞いたが、初期投資もかかるため、色々と考えて10年間としたようだ。
10年後には駅前の再開発ビルに入ってもらう事も考えられるが、10年後に完全撤退するのも当然伊勢丹側の自由。民間企業はそれだけフットワークが軽いと思う。
いずれにせよ10年間と設定をのんだ松戸市には10年の契約が切れた瞬間のこともセットで考え、現時点でその基本姿勢を公にし、示すことが最低限の説明責任ということに疑う余地はない。またそれこそが我々市議会が平成28年12月22日に当時の大井議長の下に決議した、決議の文末にある「市民の皆さんとオールまつどで取り組むことで、本市唯一の総合百貨店である伊勢丹松戸店を支援していくこと」の本旨に他ならないと私はそう考える。
規約の切れた10年後の基本姿勢を市民に示してほしい。
また更に10年とか一定期間の契約をするつもりなのか、その場の出たとこ勝負なのか、教えてほしい。

→小林政策総合部長
ご存知のように松戸駅東口新拠点ゾーン、西口周辺の新たな街づくりについては、様々な展開があり、これから皆様に説明していくことになる。そのような中で、駅前再開発ビルに伊勢丹が移転してもらうという事も、一つの案としては考えられると思うが、現段階で明確にお答えすることは大変難しいと認識しているのでご理解賜りたい。

→山中:第2質問
10年後の方向性を伺ったが、明確な戦略がなく、とどのつまり出たとこ勝負であることが露呈した。これは致命傷ではないか。まだ形にもなっていない駅前ビルなどの未確定な部分への期待感のみを頼りに、外堀を固めることができると思っていたら笑止千万である。責任ある答弁とは思わない。また、伊勢丹はもし何の変哲もないビルの一角にちょこんと入ってしまっていたら、それは松戸市としてのランドマークとしての現在の建物ではなくなってしまうので、今一度そこも含めて伊勢丹のあらまほしき姿について市民にも問うてみるべきだと思う。10年後ここにいる答弁者の皆さまは再任用も終えて引退されていらっしゃると思うが、まだまだ将来ある世代に残す明確な道しるべを示してほしい。判断基準を胸をはって答えてほしい。

→総合政策部長(2回目)
伊勢丹が主導権を持っているのではという点は、誤解がある。相互に協議を進めてきた。

(3)本件は8/21の議案説明で議員に知らされたばかりである。一企業の延命のための拙速な判断ととられかねないが、市民の意見の集約や合意形成はどこでされ、どう反映されたのか。
→もはや現段階で聞く価値に値する内容が無くなった為、割愛。

<4>各種数値(金額・人数等)の妥当性について

本質疑の冒頭で、私は市が客観的に事実に基づいた合理的分析判断されたのか確かめたいと申し上げたが、政策判断の前にその前提となる数値の乏しさに辟易とすることがしばしばある。今回もそうである。数字の把握状況の粗さや取り扱いの乱暴さが散見された。

(1)テナント料金について

1.他の場所と地価や路線価など一般的に不動産契約をするのはだれでも当然行うであろう比較検討をどれだけしたか。

→小林総合政策部長
数値が明確でないという話だと思うが、テナント料については先ほど答弁した通り、今ある1階のテナント料が3万円台ということと、不動産関連の業者から入手した近隣類似店舗テナント料の情報から比較して、妥当な範囲の賃料であると判断したところである。

2.10年間という長期契約は、伊勢丹側の店舗存続から見れば、明らかに有利な安心材料。市は長期割引として、当然いわゆる値引き交渉をしているのか。そもそも当初の坪単価2万8000円が算出されたのはだれがどうやってされたのか。もし市がしたのなら、割り出し方を教えてほしい。或いは向こうの言い値をそのまま飲んだのか。

→小林総合政策部長
テナント料については今言った用に妥当な範囲だと判断しているが、地方自治法の第2条14項最小の経費ということもあって、少しでも支出額を少なくさせるべく、ずっと交渉を継続している。昨日、減額の決定について三越伊勢丹HDから連絡を受けたところである。詳細については早急につめたいと思う。また、債務負担行為は上限額の設定なので、議会の承認を頂き、交渉がまとまった場合は、その減額した額で契約することは可能。

→山中:第2質問
昨日減額が決まったとの事でそれはいい話だが、となると補正予算の計上額に変更が生じたことが明らかになった。よって、継続審査・否決或いは修正して今議会に諮るということになるかと思うが、それは常任委員会の動向を注視することにする。最も気になるのは、本件そもそも伊勢丹のお願いで始まった案件なのに、値段をはじめとした主導権が何故か向こう側にあると思われることである。市がもし交渉の余地があるのなら、行うべきは坪単価以上に、10年間の営業規模の維持基準の設定と、10年後も一定期間残ってもらうことなど、この大きな2点ではないか。そういった点を含めて値段交渉を行ったのか示してほしい。

→(答弁漏れ?)

(2)経済効果

大変重要だが、何度聞いても説明が分からない。時間の関係もあって、焦点がピンボケにならないよう、箇条列挙する形でお答えいただくと幸い。もっとも重要な指標の名称と金額或いは人数など、対応する数値を端的に教えてほしい。

1.市長は立地上の相乗効果を期待し、街の賑わいを取り戻すとしているが、それを検証する適切な指標は何と考えているか。また、その金額と人数は。
2.それを下回った場合、主な責任は誰にあると考えるか。また、今後の契約等における判断基準に影響するか。

→桑原靖雄経済振興部長
当初予定していたのは、経済効果について、概数を用いて説明する予定だったが、質問の中で客観的な数字をもとにどういう根拠で積算したのかというのを説明するという事だったので、その部分について詳細に説明する。

まず生涯学習事業としての公民館講座、千葉県の事業である生涯大学校、この2つについて参加者について、年間約4万人と想定、想定項目は、公民館講座平成28年度の参加者が3万3034人、生涯大学校が平成29年度の学生在籍数から割り出した延べ参加人数が、健康生活学部においては3486人、地域活動学部においては2340人これが延べになるが、複数回あるので、約4万人と計算している。まつど市民活動サポートセンターは、平成28年度の利用件数・利用人数が2386件56638人、これで6万人と見積もった。この2つを合わせて、今現在のある場所から松戸市の中心の方に人が流れるのが、合わせて年間10万人という事になるという風に算定している。

更に使用するデータとして、平成29年1月に策定した、松戸市商業構造基本調査・商圏調査事業委託報告書において、松戸駅周辺での消費金額に関して行ったアンケート調査がある。そのアンケートの設問が「松戸駅周辺を訪れるときどのくらいのお金を使いますか。」となっていて、選択肢が3000円未満、3000円~5000円、5000円~10000円、10000円~20000円、20000円~30000円、30000円以上、となっている。それぞれに対してパーセンテージが出ており、3000円未満が38.3%、3000から5000円が13.0%、5000円から10000円が33.2%、10000円から20000円が8.3%、20000円から30000円が4.1%、30000円以上については0.9%。それぞれの幅の中間値を取って、3000円未満は1500円と想定し、10万人が来た場合の試算として38.3%だから38300人、これに1500円をかけて5745万円という事になる。

以下同様に計算を行った結果、積算すると6億3045万円という数字が出てくる。この6億3045万円という数字が新たにこちらに2つの事業を行う事によって、新たに来訪する方が消費する金額という事になる。このように試算した。

この事業の効果については、新たに中心市街整備作って、事業参加者の利便性、さらなる事業の充実を測るとともに、参加者の増加による賑わいの創出、ひいては購買・飲食等の経済活動を促し、中心市街地の活性、最終的に活性化に寄与することと考えている。

→山中:第2質問
10万人で6億3000万円の効果は、大層強気の見込みだ。私にはにわかには信じられないが、答弁の内容は理解できたので指標については再質問はなし。数値を下回った場合の主な責任は誰にあると考えるかについては答弁漏れなので、公務員としての教示を持ち、逃げずに堂々と答えられないか。答弁なき場合は、そのことを以て議案に対する態度を決める。

→(時間切れの為、答弁なし)

(3)他施設の複合化に伴うコスト削減の見積もりについて

1.つかみ(概算)で算出しているが、もう一歩踏み込んだ算出根拠を示されたい。
→資料に平米単価40万円としてあったので、割愛。1点のみ各施設の解体費を含んで考えているかどうかのみだけ、答えてほしい。

→小林総合政策部長
各施設とも解体費を含んでいない。

→山中:第2質問
含んでいないとの答弁を了解した。「公共施設白書」のP69を見ると、「第3章 大規模修繕及び建替えにかかる将来費用」で、行政サービス施設をはじめ、その他施設まですべてが解体費含むと明記されている。平成25年3月に市が出した自らの白書を否定するかのような整合性の取れない答弁だった。白書の具体的な計画を構築中なのに、既に作った白書が骨抜きなのか。早速例外の前例が出来るのか。いずれにせよ、整合性のないずさんな伊勢丹との契約ありきのようなコスト計算の見直しの必要性について、見解を示してほしい。

→総合政策部長(2回目)
単体であると34億。複合化・集約化すると18億という事で、両方に解体費が含まれていないということである。建設単価については、現状の延床の現地建て替えと、集合複合化における建設コストの差額効果は、新たな行政需要等に伴う増床要因がなければ、同様であると捉えている。

2.複合化について、場当たり的な発想ではなく、公共施設全体の整合性や合理性、また今回の対象施設の安全性等をどこまで精査しているか。現在の見積もり以上に、後からなし崩し的に増える懸念はないか。
→割愛する。

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【伊勢丹問題1】平成29年9月議会 議案質疑 中田京議員

平成29年度議案第12号「平成29年度松戸市一般会計補正予算(第2回)」の中の、「伊勢丹のワンフロアの一部を借りる為の債務負担行為21億円」に関する部分について、一連の審議の内容をまとめていきたいと思います。まずは、5日に行われた議案質疑について。

今回議案質疑に立ったのは、中田京議員と山中啓之議員。2議員とも、この債務負担行為について質疑しました。

まずは、中田議員。中田議員は認定第1号とともにこの議案に質疑いたしました。あくまでも、現場やインターネットで傍聴したものをブログ主が記録にしたものですので、正式な記録ではないですし、ブログ主による知識不足や聞き取りミスによる誤りもあるかもしれません。また読みやすくする為に、表現を変えたりしている部分もありますので、その点はご了承ください。

なお、この質疑の模様は、市議会のインターネット中継ページで見ることが出来ます。「インターネット議会中継ページ」のトップページ  から「平成27年6月定例会からはこちら(新システム)」→「会議名から選ぶ」→「平成29年9月定例会」→「09月05 本会議」→「一般質問・議案質疑 再生」とクリックしていただくと、動画が開始されます。「7:22:16」あたりからが該当箇所となります。

実際は「一括質問一括答弁」方式で行われましたが、質問ごとにやりとりをまとめてみました。

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◎企業への支援について

1.ビルの所有者から借りずに、ビルを賃借している伊勢丹から借りるのはなぜか。

小林邦博総合政策部長
市がビルオーナーサイドとも交渉したが、ビルオーナーサイドからは「伊勢丹が松戸市とテナントに関する協議をしているなかで、こちらから市に貸すことはできない」との回答を得ている。

2.松戸市が伊勢丹から借りるという床に対して、伊勢丹が所有者に対して支払う賃料と、松戸市が伊勢丹に支払う賃料の差額はいくらか、明らかにできるか。

→小林総合政策部長
ビルオーナーと伊勢丹に対し契約内容の確認をしたが、守秘義務の関係があり明らかにすることはできない、との回答を頂いている。現状の1階のテナント料とされる3万円台と比較しても、また近隣類似店舗の3万円台と比較しても、坪2万8千円は妥当であると判断している。更にビルオーナーサイドからの金額の提示はないが、仮に直接お貸しすることがあっても、さほど変わらない額を提示することになる、との回答を頂いている。

3.おなじ床に対する賃料で、松戸市が伊勢丹に対して払うほうが高いのであれば、実質として一企業への支援なのではないか。

→小林総合政策部長
市が政策上必要と判断して借りる床であり、伊勢丹が一般的にテナントとして貸す場合の通常のテナント料であり、市が借りるから高くなっている訳ではない。

4.年間の駐車場負担3千万円だが、この駐車場の所有者は、伊勢丹が入っているビルの所有者とは違うのか。

→小林総合政策部長
駐車場の所有者は、ビルの所有者とは別の方だと聞いている。

5.すぐ近くに市営駐車場を持つ松戸市が、どうして駐車場を借りるのか。

→小林総合政策部長
市民センターのコミュニティ施設の多くには、無料の駐車場はあり、現まつど市民活動サポートセンターがある複合施設の敷地にも約50台の無料駐車場がある。サポートセンターの移設に伴い、ご利用者の皆様にご迷惑をおかけすることが無いよう、設置するものである。

→中田:第二質問
松戸駅周辺の公共施設で駐車場があるのは、勤労会館と市民会館で、それもわずかな収容台数。基本的に松戸駅周辺の公共施設には、市民用の駐車場は用意していない。
なのに、どうしてこの施設だけ駐車場を用意するのか。
他の松戸駅周辺の公共施設に駐車場がないことと、整合性はあるのか。
市営松戸駅西口地下駐車場も、収益を確保しなければならない。
現在バリアフリー化工事が進められていて、一般会計の繰り出しを出さないように頑張っていただかないといけないが、本来西口駐車場に駐車場ニーズを集中させて、使用料収入を上げるのが、松戸市の使命ではないか。
駐車場は有料か。西口駐車場は30分150円だが、同じようにするのか。値段をちゃんと教えてほしい。

→総合政策部長
駐車料金は無料。現伊勢丹駐車場五層あるうちの一層位を借りる形。他の施設との整合性については、超高齢社会に車は必須で、本事業の目的が、大勢の市民の方に集まっていただいて、生涯学習や文化活動を盛んにしていきたいという狙いの事業であり、その事が伊勢丹のシャワー効果いわゆる相乗効果で、松戸市の懸案事項が解決できるという事で政策決定したので、駐車場は必要。現在伊勢丹駐車場の料金が30分200円。利用者見込みが、旅券事務所が15000人、申請と受け取りの2回来ることになるので延べ3万人位。市民活動サポートセンターが5万6千そこそこ。生涯学習大学校などを合わせると13万人。但し、3万人は既に松戸駅周辺で行われている講座分なので、10万人を超える人を松戸駅周辺に集めようということで、行政も伊勢丹もお互いに活発化していこうということなので、駐車場も必要だし整合性もあると思う。

6.10年間の契約が維持されるという根拠は何か。

→小林総合政策部長
伊勢丹とビルオーナー間において、あらたに10年間途中解約不可で結ぶ方向で交渉中と聞いている。本議案が了承いただけたなら、伊勢丹とビルオーナーとの契約成立後、市が伊勢丹と同様の契約を結ぶことになるものと考えている。

→中田:第二質問
伊勢丹もビルオーナーも企業。今の時代にどんな企業も10年先生き残っている保証はないのではないか。

→総合政策部長
10年で途中解約不可の契約を締結する予定で、当然違約条項も入れるので、10年大丈夫だと考える。それでも、ダメな場合は損害賠償請求という話になってくる。

◎公共施設のあり方について

1.松戸駅西口における公共施設再編の課題は施設の集約では無かったのか。伊勢丹の床を借りて、新しく施設を設置することは逆行しないのか。

→小林総合政策部長
市がビルオーナーサイドとも交渉したが、ビルオーナーサイドからは「伊勢丹が松戸市とテナントに関する協議をしているなかで、こちらから市に貸すことはできない」との回答を得ている。

→中田:第二質問
そもそも西口には、文化ホールの他、市民劇場・女性センター・勤労会館・図書館と色々ある。公共施設再編という言葉が出る前から、沢山施設があると言う指摘はあった。新規の建物も整備するし、集約もするということが再編なのか。地域の中での公共施設再編ではないということで良いか。伊勢丹から借りるのは、「公共施設再編計画」外なのか。そうすると、債務負担行為の通り支出される賃料は、公共施設を維持する費用ではないという事になるが、如何か。

→総合政策部長
公共施設再編については、市庁舎やクリーンセンターといった大きなところは、これから個別に議会に提案していく。地域の問題に関しては、これから先10年位の話。そういった中で今、本市が子育て世代、いわゆる生産年齢世代を増やそうとしており、28年度初めて年少人口がプラスになった。数年前は500人のマイナスなので効果も出ている。これからオリンピック後の2025年の団塊の世代が後期高齢者に入るまでが勝負と考えていて、その間年少人口を増やしていきたいということで政策展開をしてきている。公共施設再編も、その世代の人数を増やすことで痛みは減ってくる。財源をねん出するために、今回は公共施設再編という手段をとっている。

2.文化ホールの別館を設けるとの事だが、いくつもの施設や機能に区切って、広いスペースを取ることができないようにした現文化ホールの使い方を見直さずに、他に床を求めるのか。

→小林総合政策部長
様々な事情等により、文化ホールの現状が形成されていることから、現状の変更は困難であった中、教育委員会からも生涯学習関連の床の拡大の関する要望があったので、現在の松戸市文化ホールと連絡通路で繋がり、連携が図れる床を求めることとした。

→中田:第二質問
現状の変更を困難にしたのが、行政当局ではないか。教育委員会にしても、スペースを子ども部渡した経緯がある。様々な需要があっても、高齢化とより厳しくなる財政状況は見えているなかで、たんに床を増やすのではなくて、施設再編を行っていくのが公共施設再編の仕事なのではないか。見解を伺う。
区分所有している文化ホールの共益費は決算の資料に載っていて、文化ホールの床は1928平米、今回借りる予定の1000平米の2倍強だが、決算の出ている10年間の合計で、共益費は3億4600万あまりである。消火器点検もあって、3億4740万と出ているが、区分所有でもこれだけかかっていることは、承知しているのか。共益費は床の借り賃に含まれていると言うかもしれないが、2004年には看板修繕負担金で49万円というのが出ている。
つまり、他にもお金が必要となるという点について認識があって、その点を念頭において価格交渉しているか。床を借りて、費用をかける今回の提案は、最小の経費で最大の効果を追求していると断じることが出来るか。

→総合政策部長
共益費は28000円の中に含まれている。地方自治法2条14項「最小の経費で最大の効果」を生む為の案である。単純にに伊勢丹に金銭的援助補助をする方法もあるが、文化の香る街づくりもしたい、経済活性化もしたい、雇用の創出も損なわないようにしたい、更に街の賑わいも作りたいといった、複合的な目的を最小の経費で最大限の効果を生むために、あえてこの案を頭をひねって作った次第である。

3.アートスポットまつどは松戸市が優先的に使えるスペースだが、現文化ホールと今回考えられている文化ホール別館と合わせて3つのスペースを有効利用できるか。それはどの部署の所管となるのか。

→小林総合政策部長
アートスポットまつどは、市とビルオーナー間の協定に基づき、ビルオーナーが設置しているスペースとなっており、平成28年度の実績としては、伊勢丹松戸店の営業日のうち213日の稼働となっている。なお、市が使わない場合は、一般にも有料で貸し出されており、今後ともそのまま維持していただくこととしている。また3つの施設を有効利用する所管については、アートスポットまつどはビルオーナーが設置している民間のスペースとなるので、松戸市の所管はない。しかしながら、文化ホール・文化ホール別館の二つのスペースについては、生涯学習推進課が管理・運営を行う予定となっているので、松戸市が優先的に利用できるアートスポットまつどと合わせてスペースを有効利用することは可能であると考えている。

→中田:第二質問
これは、長崎屋撤退の時についての特定街区みついての大店法による住民説明会で、私は市民として説明を聞いた。公共スペースと聞いて、議員になってからアートスポットまつどについて商工課に聞きに行った。いつのまに経済部は所管をやめていた。答弁通り、アートスポットまつどは松戸市が優先的に利用できる。最近百貨店もそんなに休まないのに、稼働が213日。年間の三分の一以上使わなかったということは、施設需要について松戸市は資源活用していないことになる。それなのにまだ欲しいのか。

→総合政策部長
生涯学習推進課長とも話したが、やる気満々で、もっと活発にして、人を集めたいと思っている。伊勢丹という誰でも分かる場所。気持ちを引き締めてやっていきたい。

4.市民活動サポートセンターは矢切の他に、将来的には市内随所にブランチを置く必要があるという事になっていた。この構想は変更が無いとの事なので、公共施設再編の中で、適宜市内随所にスペースを確保していくという将来像でいいのか。

→平林大介市民部長
まつど市民活動サポートセンター設置当初、パートナーシップ検討委員会から、「まつど市民活動サポートセンターを中核として、現在市内11地域に17か所設置されている市民センターにサポートセンターに準ずる支援機能を持たせ、仮称地区市民活動センターとして、サテライト展開することを提案します」との提言を頂いている。今回サポートセンターを松戸駅近くに移転させることは、サポートセンターの課題でもある立地の利便性の解消につなげるものである。各地域へのサテライト展開、いわゆるブランチを置くことについては、今回の課題とは別のものと認識している。

5.健康増進センターの後利用として、市民活動サポートセンターとしたのは、松戸市の考えだった。サポートセンターが開所するときには、多額の改装費が予算に組まれていたが、公募による市民が、改装は不要として、自身で壁などの汚れを落としてオープンに至ったという経緯がある。そのサポートセンターが広すぎる、老朽化と断じるのは、行政が経緯を無視していることにならないか。それとも、過去の行政判断は誤りだとするのか。

6.総合福祉会館と矢切支所の老朽化が浮上し、第六次実施計画にある改築となる、二十世紀が丘消防署との合築との事である。総合福祉会館と矢切支所は公共施設再編において、検討対象になっていたか。

→(5、6まとめて答弁)小林総合政策部長
市民活動サポートセンターがある建物は、健康増進センターとして昭和49年に建設されており、鉄筋コンクリート造りの公共施設の一般的な対応年数である60年まであと13年ほどあるが、最近では老朽化によりメンテナンスコストの増大が課題となっている。
一方、昭和40年代50年代に建てられた多くの公共施設が、やがて対応年数を迎えることになるが、一度に多くの建て替えを行う事はできないので、優先順位をつけて、前倒しして更新する施設、長寿命化を図って先送りする施設を整理することにより、更新の平準化を図る必要がある。
今回の総合福祉会館と矢切支所と二十世紀が丘消防署は、集約複合化が可能ではないかと、公共施設再編化において、かねてより検討していた。
昨年秋ごろから、伊勢丹と松戸市で協議を重ねる中で、「経営が厳しく売り場の縮小を考えている、ひいては松戸市で床を借りてもらえないだろうか」との話を受け、本市の政策課題であり「松戸市総合戦略基本目標」1の「文化の香るまちづくり」を推進するために、市民活動サポートセンターの大部分と、県の生涯学習大学校を移設することにより、生涯学習及び市民活動の拠点を整備するとともに、基本目標4の経済が活性化し、安心して働けるようになるまちづくりを交代させないように、さらに中心市街地の賑わいを創出したいという複数の目的をもって事業として創意工夫の末、政策決定したところである。ご理解賜りたい。

→中田:第二質問
健康増進センターをサポートセンターにしたのは、松戸市の行政の判断であることは申し上げた点について、先ほどお答えがなかったと思うので、答弁いただきたい。

→(時間切れの為、答弁なし)

7.施設の複合化は、全体の計画の中で行われるのではなく、これからもこのように突然提案されるのか。

→小林総合政策部長
公共施設再編基本計画の策定に向けて、審議会で議論いただいているが、集合複合化案等は基本的には庁内検討委員会で協議ののち、議会の皆様との協議や、地域の皆様との意見交換等必要な手続きを踏んでいくことが、必要不可欠と認識している。今回の案件は相手先との協議において、情報管理を行う必要があったことから、提案時期と内容について、大変苦慮した。以後はこれを教訓として、きちんと手続きを踏んでまいりたいと考えている。

→中田:第二質問
これからも突然提案されるのかについては、少々反省があったようで、今回突然の提案であったことは認めるという事か。以後は手続きを踏んでという答弁は、今回必要な手続きを踏んでいるとは言えないと意味でいいのか。

→(時間切れの為、答弁なし)

8.公共施設再編とは、人口急増期に開設した公共施設を、適宜補修維持管理していくのは難しいという前提から始まった議論である。松戸市において公共施設再編が課題とされてから、新しい施設の計画が増えるばかりで、集約されたものはまだない。今回の「総合福祉会館、矢切支所、二十世紀が丘消防署」のケースが最初という事なのか。

→小林総合政策部長
公共施設再編基本方針策定以降では、東松戸旧65街区への新しい施設の建設が、支所・図書館・子育て支援施設について、広義の意味で集約複合化と捉えている。

9.総合福祉会館内の矢切公民館はどうなるのか。これまで通りなら、文化ホールにある生涯学習推進課管轄の生涯社会教育関係団体受付業務のオフィスと、フューチャーセンターもそのままなのか。

→小林総合政策部長
矢切公民館は、総合福祉会館の建て替え後も会館内に設置される。また、文化ホール内は現状のままとなる。

→中田:第二質問
総合福祉会館に以前公民館という部署のオフィスがあったところは事務所として無いとの事だが、公民館の現場には社会教育主事を配置しなくても良いのか。それとも文化ホール内の、公民館から名前を変えた生涯学習推進課に社会教育主事がいるのか。生涯学習推進課は市内各地の公民館事業の展開と矢切公民館の活動支援という仕事と、文化ホール・別館・アートスポットまつどを有効活用した事業の展開の全てを、社会教育の充実を目指して行うという理解で良いのか。

→(時間切れの為、答弁なし)

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「伊勢丹支援」の補正予算に関する審議について

松戸市議会9月定例会も、明日5日で一般質問が終了し、議案等の審査が本格的に開始されます。

「松戸伊勢丹存続の為に市が21億円負担」との新聞報道等を目にされ、関心を持たれている方も多いと思いますが、今回この21億円の債務負担行為についても審議の対象です。議案名は、<議案第12号:平成29年度松戸市一般会計補正予算(第2回)>です。(この補正予算の議案には、”伊勢丹支援”の債務負担行為とは別の、最終歳出予算補正や地方債補正も含まれています。)

この議案については、次の日程で審議がされます。

◎9月5日(火) 議案質疑(本会議)

議案について、議員が執行部に対し質問します。松戸市議会では、主に会派に属しておらず付託先の常任委員会にも属していない議員が質問に立ちます。

この日は、5人の議員の一般質問の後に行われます。一般質問でその程度時間が使われるかによって、議案質疑の開始時刻も異なってきますが、午後3時以降にはなるかと思います。(予測が外れた場合は、ごめんなさい。)

◎9月7日(木) 総務財務常任委員会

本会議での議案質疑の後、各議案は常任委員会で審議されます。、本議案の場合は総務財務常任委員会に付託されます。本会議と違い、一問一答に近い状況で質疑がなされることもあって、どちらかと言えば傍聴していて本会議よりも理解しやすいかと思います。

但し、常任委員会の場合は、インターネット中継がありません。審議の様子を見るには、直接委員会室に行って傍聴するしか方法がありません。お時間がおありの方は、傍聴に行かれることをおススメします。

◎9月25日(月) 討論、採決(本会議)

委員会では、「継続審議」となる場合を除き、「採択すべき」或いは「不採択とすべき」といった結論を出しますが、最終的には本会議の最終日に全議員に対して採決を行います。

採決の前には「討論」が行われますが、この「討論」とは、議会用語で「採決の前に、議員が、議題となっている案件に対し、賛成か反対か、自己の意見を表明すること」を意味します。

採決は、賛成者の起立を以て諮られます。(全会一致の可能性が高い議案については、議長が「ご異議ございませんか」と問う方式をとる場合もあります。)

どの議員が起立したかは、インターネット中継では分かりません。ご自身の目で確かめたい方は、是非議場へお出かけください。

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議員の賛否の記録化を求める陳情を提出いたしました。

本定例会も5日目を迎えましたが、実は今回当ブログ主は、各議員の賛否を正式な記録として残すよう求める陳情を提出いたしました。

結論から申し上げますと、定例会前の議会運営委員会で、付託されないことが決定してしまいました。(「不採択」ではなく、9月議会に付議されないことが決まってしまいました。)

陳情提出に至った経緯や、ルール等に関する解説等は、あらためて後日別記事で上げますが、本記事では、陳情文の内容と、議会運営委員会での審議内容などについて書きたいと思います。

審議内容については、傍聴しながらとったメモを元に数日たってから再現していますので、細かい部分で誤りがあったり、記録漏れがあったりするかもしれません。「大体こんなニュアンスだった」という「意訳」と捉えていただければと思います。

*平成29年度陳情第1号:議案等に対する議員・委員個人の賛否を正式な記録として残すことに関する陳情*

<陳情文>

現在、松戸市議会では、本会議および常任委員会の採決における、議案等(市長提出議案、請願、陳情、議員提出議案)に対する各議員・委員毎の賛否態度を公式な記録として残してはおりません。この「議員・委員毎の賛否態度」を、公式な記録として残し、市民に公開していただくよう求める為、今回本陳情書を提出することにいたしました。

各議員の議案等に対する賛否態度については、その公開を求めるものとして、過去には平成24年度には陳情第10号として、平成28年度には請願第5号として、議会に提出されており、いずれも不採択となっております。

この2回の陳情・請願では、「各議員の賛否態度を議会だよりに載せること」がその趣旨の中にあり、これらの陳情・請願審査で不採択になった理由の一つとして、「議案名と賛否のみでは市民に誤解を与える可能性がある」という点が挙げられました。

「議案名をタイトルとし、議員名と賛否のみを表にしたもの」は、インターネット上でたまに見かけることがあり、そこに付けられるコメントを見て、私も「誤解が広がっている」或いは「ニュアンスが微妙に異なって捉えられている。」と感じることがあり、上記の理由は妥当性があると考えます。

但し、「市民がいくら会議録やその他公文書を探しても、ある議案に対するすべての議員・委員の賛否態度が分かる訳ではない」という現状は、市民の「知る権利」が阻害されてしまっており、「開かれた議会」像とはかけ離れてしまっているとも考えております。

勿論、議会では「討論」にて議員・委員が賛否態度を表明することは可能で、その記録から一部の議員・委員の一部の議案等に対する賛否を知ることは可能ですが、全議員が全議案に関して「討論」を行う事は不可能です。

また、賛否態度に関する公式な記録がない以上、市民は記録・公開をしている議員・政党の情報に頼らざるを得ない状況であり、例えその議員や政党が虚偽の情報を流している訳ではなくても、決して望ましい状況とはいえないと考えます。

そこで、次の内容について陳情いたします。

・本会議・委員会審議における議案等(市長提出議案、請願、陳情、議員提出議案)に対する各議員・委員の賛否態度を、会議録の採決の記述のところに記録頂くよう求めます。

<議会運営委員会での各委員の発言主旨>

◎二階堂委員
昨年に引き続き陳情が出されたという事は、市民からの関心が高い案件という事でもあり、付議に賛成である。

◎岩堀委員
各議員の賛否というのは、裁判の証拠として使用されることもあり、客観的に採決を図る仕組みが必要。昨年9月の請願と同趣旨であり、議事録に載せてほしいという今回の請願は、議会だよりに載せてほしいという昨年の請願よりハードルが高い。付議する必要はない。

◎伊東委員
現在、各議員の賛否についての公式な記録はない。公式な記録をつけるには記録の取り方を変えなければならない。議事録に賛否を載せることは、議会だよりに載せることよりもさらにハードルが高くなる。昨年の請願と同趣旨であることからも付議することに反対。

◎宇津野委員
付託して委員会でする話をここでしてしまっている、これは議論の余地があるということであり、付託すべきということではないか。本市議会では、同趣旨の陳情・請願は1年間出せないという暗黙のルールになっているが、前回の請願から1年間経っている。

◎二階堂委員
前回の請願から1年経っており、内容も異なる。

◎原委員
この場は、陳情の中身について議論する場ではない。同趣旨だとしても、状況が変わっている。

◎杉山委員
(執行部に対して)前回の陳情から、事実の変更というものはあるか。(執行部の回答は聞き取れず。「事実の変更はない」といった趣旨と思われる。)

◎二階堂委員
事実の変更と言えるかどうか分からないが、我々は大津に視察に行き、賛否公開のシステム等について学んできた。

◎宇津野委員
ルール上同じ趣旨の陳情・請願を受け付けない期間としているのは、1年間である。今回は1年間経っているのだから、同趣旨であることを理由に拒否するべきではない。

<採決>

付議に賛成:宇津野・二階堂・原 → 付議されず。

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