【コラム】市長選直前に、公費で市民に「PR」する意味について

ご無沙汰しております。3月議会の真っ最中ですが、更新が滞っており大変申し訳ありません。

3月14日から松戸市議会では予算審査特別委員会が始まり、初日私は傍聴してきました。

今日は、議会費・総務費・民生費について審議が行われ、保育や介護の予算に関する議論も興味深かったのですが、中で最も一番気になったものがあります。

それは、「シティプロモーション担当部署が、松戸が子育て1位となったこと等をPRする冊子を4月から配る」為に計上されたという予算です。

※共働き子育てしやすい街ランキング 松戸市が全国編1位
https://www.city.matsudo.chiba.jp/kosodate/matsudodekosodate/kosodatenavi/matsudokosodateshien/kosodatejouhou/dual1.html

今回新年度予算として計上されたのは、配布の為の予算で、その冊子はすでに発注しているとのこと。この作成費用は、今年度の当初予算や補正予算として計上されておらず、別の予算の余った金額で作ったそうです。(詳細はメモしそびれました。)また、この冊子を発注したことについては、議会に報告しておらず、配布前に報告するつもりだったとの事です。

選挙近い時期に議会を傍聴していると、「議案や他議員の発言について疑心暗鬼になっているな」と思うことがあるのですが、今回の件については、はっきりとこの時期の配布について疑問の声を上げる委員が何名かいました。

担当部署は市長からの指示ではなくて、あくまで自分たちの起案であると答弁しておりましたが、市長の指示があるかないかというよりも、そもそも「特定の雑誌が子育てしやすい街に選ばれた」ということを知らせるために、急いでほぼ全家庭に配布すること自体に疑問を持ちました。

担当の部署の部長は、「柏や流山にシティプロモーションの分野で後れを取っている。子育てしやすい街なんて滅多に選ばれることではない。この時期を逃すわけにはいかない。」などとまくしたるように答弁していましたが、正直申し上げてものすごく違和感を持ちました。

市外の人を松戸に住んでもらうためなら、「子育てしやすい街1位」はアピールポイントになると思いますが、すでに松戸に住んでいる人間に対して市から「1位になりました」とPRしてきても、街に誇てるというよりも、「松戸の保育政策に満足しろ」と言われているような気がしてしまうのは私だけでしょうか。

委員会では、8年前の市立病院計画に関するポスターが、当時の市長の選挙活動の為に作られたのではないかとして住民監査請求がなされたことについても触れられました。この時は、請求棄却となったのですが、「監査委員の意見」として「行政機関として正当な業務であっても、公務の中立性、公平性への疑いを招くことのないよう、今後、慎重に対応されるよう要望する。」と述べられております。

http://www.city.matsudo.chiba.jp/shisei/kansa/kekka/jyumin-kansaseikyu.files/201112494117.pdf

担当部署の総合政策部長の答弁によると、「選管に確認して、問題ないと言われた」との事ですが、「李下に冠を正さず」という言葉もありますが、公平性を疑われるようなことをしてまで、発行しないといけないものなのか、非常に疑問です。

Share Button

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です