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【傍聴記】 議案質疑-山中啓之議員 (2016年6月議会)

17日の議案質疑の山中啓之議員分です。松戸市議会の議場では、全部の質問をまとめて一度に質問する「一括質問一括答弁方式」で進行していますが、こちらでは議案ごとに分けて記録いたします。

今回、再質問への答弁で、「答弁漏れ」があるように見えますが、質疑の制限時間30分ぎりぎりでしたので、時間の都合で十分に回答が出来なかったかと思われます。

なお、質問や再質問で使う(1)やアといった項目分けは、質疑の中で分かったものを除いては、私が勝手につけました。通告上の分け方とは違う可能性がありますがご了承下さい。

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【質問議員】
山中啓之議員(無所属)

【質疑対象】
・議案第3号 松戸市民会館条例の一部を改正する条例の制定について
・議案第6号 松戸市図書館整備計画審議会条例を廃止する条例の制定について
・議案第12号 指定管理者の指定について

<議案第3号:松戸市民会館条例の一部を改正する条例の制定について>

◎山中議員

これは市民会館に今まで無かったプロジェクターを配備することで、一回1080円の使用料を定めるという議案である。本郷谷市長は「文化の香る街」を標榜しているが、松戸市の文化施設の象徴で、ホールの収容人数が1200人もあるもある市民会館に、プロジェクターが無かったことに驚いている。今回の妥当性を伺うまず一つ目の質問として、あらためて伺いたい。

●質問ア

市内全文化施設において、プロジェクターを見かけることが非常に少ないが、利用者はどんな映写装置を使っているのか。持込が多いのか、市からの貸し出しもあるのか、そのニーズと実態をどう把握しているか。

●質問イ

市民会館に、16mmの映写装置も配備しているとの事。私が小学生・中学生の頃ですら、使っているのを見たことが無いのだが、利用実態と今後の扱いについて教えて欲しい。そもそも、16mmのフィルムソフトがあるのか、図書館で貸し出し等しているのか、どれくらいニーズがあるかも分からないので教えて欲しい。貴重なので、むしろ博物館に備えることも検討してはどうか。装置の移動も可能なのか。

●質問ウ

今後のプロジェクターの配備は、優先順位の話としてどう考えているか。松戸市には、市民会館以外にも、文化会館(森のホール21)・市民劇場・公民館・青少年会館・市民センター・勤労会館・女性センターゆうまつど等あるが、今回どのようなデータを元に市民会館に備えると決めたのか。

 

◎鈴木三津代生涯学習部長

提案させて頂いている市民会館のプロジェクターの配備については、かねてからの利用者の強い要望と利便性の確保の観点から配備させて頂いた。

●質問アに対する答弁

市の公共施設のうち、すでにプロジェクターを配備している施設は、文化会館(森のホール)と市民劇場の2施設。27年度の使用実績は、文化会館は112件、市民劇場は83件。またニーズの把握については、市民会館をご利用される皆様に、毎回施設を利用する際、使用報告書に使用内容や要望事項を記入して頂き、ニーズの把握に努めている。

●質問イに対する答弁

16mm映写装置が配備されているのは、現在市民会館のみ。その利用実態は、平成24年度以前は、映画鑑賞団体により毎年年10回程度のご利用があった。その後、16mmフィルムからデジタル化したDVDが主流になってきたので、平成25年度から27年度までの利用実態はなかった。但し、今年度については、5月に2回の利用があった。貴重な映像を映写したいという要望もあるので、この機器が使用出来る期間は保有していきたい。

●質問ウに対する答弁

今回市民会館に配備することになるが、公共施設で配備されていない施設もある。そのような状況の中で、今後の展開については、各施設の管理者が日々変化する利用者のニーズを把握し、必要な機器の配備を図っていくことになると思う。

 

◎山中議員(2回目)

一台配置という事で、今まで市民会館にはなかったという事が分かった。森のホールは4台(うち1台が固定)、市民劇場が1台という事だった。非常に少ない。

●再質問1

お聞きしたいのはニーズの把握。利用者に使用報告書へ使用内容や要望事項を記入して提出頂いて、ニーズの把握に努めているとあるが、事前のヒアリングで、リピーターの方が複数回同じような要望を何回もしている傾向があるのか、ちゃんとデータとして分析できるものがあるのかと聞いたら、保管期間は一年間で廃棄してしまうと言われた。データ化しておいたほうがいいのではないか。そうではないとニーズが検証できない。本当に市民会館が優先順位が高いのか審査できない。しょっちゅうアンケートを取って、市民ニーズの調査を文化関係の施設はやっている。けれども、年毎の同一施設の分析は出来ないのは勿論、同じ施設の経年でのニーズの変化を知ることも出来なくなってしまう。更には、Aという施設Bという施設Cという施設を比べることすら出来ない。これはしっかりとしたニーズ把握とはいえない。

だから、感覚で導入しているといわれても仕方がない。プロジェクターを入れることに反対をしているのではなくて、市の優先順位の決め方、その透明性や公平性・平等性がどこにあるのか、今一度答えて欲しい。

●再質問2

1台の導入との事だが、私が伺うところによると、ホールでプロジェクターを使う方は、自分で持ち込まれて使っていることが多いと聞いている。台も正規のものではないものを使っていると聞いている。だから逆に言うと、自分達で持ってくるリピーターの方が多いので、買ってくれというニーズは少ないと思う。その点についてどうお考えかお聞きしたいと考えたが今回は割愛する。

ホールは1200人ほどの収容人数なので、1台しかないプロジェクターをホールで使えれば効率いいが、例えば301号室も100人位収容出来るので、そこで自主映画を上映したいということで借りられる事も考えられる。しかし301号室を借りる人が先にプロジェクターを予約した後、ホールを借りてプロジェクターを利用したいと言ったら借りれないという事になる。極端な話、一人でプロジェクター借りたいと小さい部屋で言った人が自然に先に予約すると言ったことも考えられる。優先順位をどうつけるか、教えて欲しい。

 

◎鈴木生涯学習部長(2回目)

市民会館については現在一台を予定しているが、もしホールと会議室が同じ日に利用されるという事になった場合については、私ども市民会館から一番近い生涯学習推進課というところがあり、そちらにプロジェクターの保有があるので、そちらをご案内させていただきたいと思う。

 

<議案第6号:松戸市図書館整備計画審議会条例を廃止する条例の制定について>

◎山中議員

●質問(1)

今回3月末に答申が出たからということで、すぐに審議会を廃止されるようにみえるのだが、審議会の有効な設置期間について市はどのようにお考えか。

一概には言えないと思うが、審議会はその目的があって、諮問された事に対して答申を出したら目的は果たしたとされるので、目的を果たすまでは必要と言うのは理解できる。ただ、目的を果たした直後の議会で廃止をしなければならないかどうかという事を考えると、これは謳われていない。だから、半年とか一年とか様子を見ておいて、何か急激な変化とか、社会的な状況の変化等不都合がないか見守ってからでいいという考えはあるのか。

●質問(2)

計画変更時の対応はどうするのか。

今廃止してしまうと、計画が 上手くいかなかったときにどこが受け皿になるのか。また、審議会のメンバーの方々などから、追加で意見を聞きたいとか、あの計画の答申の意味どうなのかと聞きたいときどうやってコミュニケーションを取るのか教えて欲しい。

●質問(3)

また、近年におけるほかに会議との整合性をどのように図られているか。

 

◎鈴木三津代生涯学習部長

●質問(1)に対する答弁

審議会等の付属機関については、地方自治法第138条の4第3項において、「普通地方公共団体は、法律又は条例の定めるところにより、執行機関の附属機関として自治紛争処理委員、審査会、審議会、調査会その他の調停、審査、諮問又は調査のための機関を置くことができる。」と規定しており、法で義務付けられている場合以外は、必要に応じ各地方公共団体の判断で設置している。

審議会等付属機関の設置については一概に特定することが出来ず、法律により義務付けられ常設であるものもあれば、図書館整備計画審議会のように、必要に応じて設置している付属機関もある。必要に応じて設置している機関の設置期間については、設置した目的までの期間がどのくらいかにより、その存続が異なると考えている。

例えば特定の条例の制定についての意見を求める計画の策定の為の意見を求めるものなどについては、諮問事項に対する答申を出した段階で、その目的を果たす事になるので、その付属機関の設置に関する条例は廃止することになる。

また文化財審議会のように、文化財の指定及び解除について意見を聞くようなものについては、必要に応じ随時審議会を開催するので、その設置期間は文化財の指定または解除の必要が無くなるまでとなり、結果的には常設である必要があると考える。

図書館整備計画審議会は、図書館整備計画を策定する為に設置したものであり、教育委員会に提出された答申を踏まえて、教育委員会会議に諮り、松戸市図書館整備計画を策定したところなので、その目的を果たしたことから、設置条例を廃止するものである。

●質問(2)に対する答弁

現在は計画の実現に向け推進にしているところであり、変更の必要は生じていない。もし今後計画の変更の必要が生じた時は、教育委員会会議に諮り、決定することになる。

なお、松戸市図書館整備計画審議会の委員については、審議会廃止後も、図書館整備に関して必要に応じご意見を頂けるようお願いしているところであり、委員の皆様にはご快諾いただいている。

●質問(3)に対する答弁

今回提案させて頂いた松戸市図書館整備計画審議会の存続期間は約2年間だが、過去10年間に廃止した付属機関は1件。担当部署は教育委員会と異なるので、担当部署と事前に調整したので、私から紹介させて頂きたい。

昭和58年4月に設置し、平成26年12月の付属機関の見直しの際に廃止した松戸市水防協議会で、設置してから廃止まで26年9ヶ月間(※)となっている。

※昭和58年4月から平成26年12月であれば、31年8ヶ月間ないし9ヶ月間という事になる。設置年月(昭和58年4月)か設置期間(26年9ヶ月間)のどちらかは誤りだと思われる。

水防協議会の廃止の理由は、水防協議会は水防計画の策定及び大幅な計画の見直しの計画を行う場合に開催することになっていたが、大幅な見直しをする必要が生じなかったことから、開催していなかった。平成11年の水防法の改正後、水防協議会の設置が任意となり、市の防災会議で水防計画等を審議することが出来るようになったが、その後も開催の必要が生じなかったことから、このままにしていた。

しかしながら、平成26年12月の付属機関の見直しの際に、活動が不活発なもの、また他に統合するのが出来るものを統合するという答申がなされたことから、防災会議にて対応することになったので、廃止した。

このように付属機関により、その存続期間は異なるが、先に述べたように、付属機関の存続期間は、それぞれの設置の根拠や目的によって異なるものと考えている。

 

◎山中議員(2回目)

お答えはの内容はよく理解できた。目的を達成した段階で、条例を廃止するというのは良く分かったが、一方で、水防協議会は目的を達成しても、取っておいたのか忘れてたのか分からないが、別に放置しておいても何の支障も無かった。任意設置していたのと同じで何事も無かったが、逆に図書館のほうはまだまだ未来が見えないのではないかと思う。

これは条例で設置したものとは限らないが、例えば住民投票条例の諮問機関、或いは病院建設検討の外部を入れた委員会など、特に市長が肝いりで作っているものが頓挫している。図書館も一回相模台の土地で失敗をしている。だから、私は非常に不安。まだ先が見えないので、大きなハードやマニュフェスト関連は順風満帆と行かないことはしばしばある。

今回も市長が力を入れている「文化の香りがするまちづくり」の一つとしてやっているのだろうけど、選挙時から市長と一緒に思いを共有していた議員は多いとはいえないのでとても不安。これは杞憂か。

幸い今回の図書館に関しては、好意的な審議委員会の方委員の方から何かあったら連絡をとご意見をいただいている快諾をいただいているというのが救いだが、これは必然じゃなくてたまたま委員さんが良い方だったというラッキーだったと考えるべきだと思う。

●再質問(1)

勿論設置目的を果たしたんだから、なくしても良いが、あってもいいのでは。あったほうが有用性が高いと考えるが、そのお考えは如何か。もし存続するには、設置目的を規定しなければならなかったのか、或いはそういう風の柔軟にしておけば出来るのか、という事をお聞きしたい。

●再質問(2)

今回の図書館整備計画は、順調に運びそうか。自信を持って答えられるか、とお聞きしたい。

 

◎鈴木生涯学習部長(2回目)

●再質問(2)に対する答弁

計画のほうは順調に進んでいるので問題ないと思う。

●再質問(1)に対する答弁

そんなに急いでやらなくてもとの事だが、付属機関の条例については設置目的を定めて設置させて頂いた。これについて計画を頂くという事を念頭において審議会のほうで審議頂いたものなので、計画書をすでに頂いているので、計画が既に終わっているという事で今回廃止条例をさせて頂く。委員の皆様には引き続きご意見を頂戴するという事でお願いしている。常世田先生をはじめ委員の皆様にはご快諾を頂いているので、そちらのほうで進めさせていただく。

 

<議案第12号:指定管理者の指定について>

◎山中啓之議員

PPP新松戸株式会社を指定管理者候補者となっているがその審査について伺う。

●質問ア.審査評価表の妥当性について

評価についての基準は、条例第4条で謳われている。それ以降の評価項目、評価視点、その数や内容などは、フリーハンドで市が決めることが出来る。自分達が内容や評価項目を決めて、その数や偏差・バランスも決めて、点の基準が何段階かも決められる。そして審査員の半分は市役所の職員、という事で内輪で決めるという色合いが濃いと思う。

・(1)
評価視点の内容(例えば防災機能に関するの業務の内容についての「現実的で効果的な提案を出されているか等の25項目)や評価項目の内容・項目数は、誰がどのように決められたのか。

・(2)
合格数や配点はどうか。120点満点で最低基準80点としたとなっている。今回(当該業者は)97.6点という事であるが、何を根拠に80点合格としたのか。比べるものがないので、それが妥当なのかどうやって検証すべきか。審査の材料を与えて下さい。

・(3)
上記のものを作成した時に、参考としたものはあるのか。

実は今日審議会の議事録の要点を見させていただいて、さっと目を通させて頂いた。常任委員会でも配られる予定と聞いた。審査評価表について、委員の方々からあまり言及がされていなかった。ただ、どのように参考にしたかについては、前回のものを少し変えて作ったとの事。その前のものも市が作ったもので、ドンドン少しずつ変えているけれども、オリジナルを辿ると市が作ったものだろうと思う。それでは、根本的には構造的には同じだと思う。何を参考にしたか教えて欲しい。

・(4)
基準となる標準フォーマットはあるのかと聞いたら、無いとのことなので、何故無いのかお聞かせいただきたい。

・(5)
条例に定める評価基準と、それを評価する項目や視点の妥当性はだれが判断しているのか。審査資料として配布されたものだけでは不十分との経緯もヒアリングで判明したので、完全な情報を教えて欲しい。そうでないとなかなか審査できない。

●質問イ.審査結果の扱いとその妥当性について

・(1)
審査結果とその妥当性について。今回審査委員の審査結果と言うのは、120点満点で、AからFまで人の入った点数がつけられているが、一番低い人で84.6点とぎりぎり80点を超える点数がある。もう一方で、一番高い人で105.3という点数をつけていて、20ポイント以上の開きがある。こうしたものの妥当性は、どのように図るのか。頂いた表は、6人の点数を足して人数で割ったもの。これでは偏差が不明。例えば極端な話、二人で審査したとして、50点を二人とって平均50点になるのと、一人が0点で一人が100点とつけて平均50点になるのとでは、見え方としてこの資料では50点としか見えないが、私は意味が全然違うと思う。

例えば防災上の項目で言うのは、普通は足切りがあって、一人で低い点数をつければ協議になる、或いはもうそこにはお願いしないようなやり方も出来る。いかんせん、巷にあるような評価表とは異なっていて、比較するものが無いので教えて欲しい。審査委員がつけた個々の総合点数の扱いは尊重するのだろうが、今言ったようなケースの場合はどのようにするのか。

・(2)
各人の点数の詳細は公表すべきと考えるが、どうお考えか。

これは別に鈴木さんが何点入れた、田中さんが何点入れたというのではなくて、Aさんが何点Bさんが何点という風に名前を隠して形で一個一個25項目を公表すべきだと思う。そうすることで、透明性も高まり、偏差も分かり、説明責任が果たせると思う。今回指定予定の業者である)PPP株式会社とは総合的に契約していて、事実上の随意契約と一緒なので、いわば「信任投票」になる。だからより公開度を普通よりも高めでやるべきだ。そうでないと、作ったところと運営が一緒なので、自分達の内輪の出来レースだとの謗りを免れない。

 

◎平林大介市民部長

●質問アに対する答弁

・(1)
評価視点の内容、評価項目の内容、項目数等は、担当課で叩き台の審査シートの案を作成し、それを審査委員会で協議を行い、最終的に決定している。

・(2)
80点という最低基準は、評価基準を4段階評価としており、その上から2番目にあたる事業内容が示されていて、ある程度の効果または実現が期待できると採点した場合の積み上げとして設定した。また、配点については、全て3点満点としている。

・(3)
過去に市民センター公募の際に使用した評価項目等をベースに、今回の施設の設置目的である6つの機能に関する項目を追加し、あらたに作成した。

・(4)および(5)
各施設の共通的な審査基準については、議員ご存知の通り、松戸市指定管理者の指定手続きに等関する条例第4条で定めている。評価項目や視点については、施設ごとの設置目的や性質等に即し担当課が作成し、妥当性については、その叩き台の案を審査委員会で協議を行い、最終的に決定している。

●質問イに対する答弁

・(1)
審査委員が個々につけた今回の総合点は、各委員がそれぞれの立場により、指定候補者からの説明・関係書類等に基づき審査した結果であり、尊重すべきものと認識している。各委員はそれぞれの知識、知見により評価をしているので、審査結果にばらつきが生じることはあると思うが、多様な視点での審査結果として受け止めている。各委員の総合点の扱いとしては、委員名を記号に変えた上、審査評価表の合計点を一覧にした資料を議案説明の際に各議員にお渡ししている。また議案を承諾頂いた後にはなるが、市のホームページにて同資料を公開する予定としている。

・(2)
現在審査員の平均点と言う形ではあるが、審査基準・評価項目別に、詳細な採点結果を各議員へ渡しており、併せて委員個別の合計点も示していること、また委員名を含んだ形での公開は、各委員が評価採点するのあたり萎縮してしまう恐れがあり、適正な審査の妨げになる可能性があることから、現時点においては、委員個別の評価項目別の採点結果を公開する必要は無いと考えている。

◎山中議員(2回目)

問題点が明白になった気がする。色々と縷々ご説明頂いたが、基本的に市が自前で作っているものを、自分達で使っているという事が分かった。

●再々質問(1)

4段階に分けた評価項目についても、これはいくつ作ろうが数の問題ではない。自分達が作っているというところが私が指摘しているところ。更にいうと、作り方に理系の人なら分かるトリックがある。項目を少なくすれば、誰でも取れる点数が高くなる。この偏差が大きくなるという事をどう考えているか教えて欲しい。妥当性は3人の民間人に委ねられているという事。これが非常に問題だと思う。

これがまともだと思っているのですか。自分達で勝手に作れるものだが、透明性をもっと増すよう作るお考えはありませんか。

●再々質問(2)

答弁では、名前を公開すると採点にあたり萎縮してしまう恐れがあるという事だったが、これは誇りを持ってやっていただいている各委員に失礼ではないか。お金を貰って、職務を全うにしている人に対して。しかも名前を出せと言っているのではない。名前を記号に置き換えて出すことは全く問題が無いと思う。逆に言うと自分達の点数が反映されているのかどうか、委員達すら確認できない状況になると思うが、この点どのようにお考えになるか。

◎平林市民部長(2回目)

●再々質問(1)に対する答弁

透明性は、今現在でも十分適っているのかなと考えている。

●再々質問(2)に対する答弁

会議の前にこういう事を取り決めているので、別段我々は問題ないと思っている。

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【傍聴記】 議案質疑-中田京議員 (2016年6月議会)

昨日17日で、今定例会の一般質問は終わりました。以前から申し上げている通り、一般質問の傍聴記は後回しにしたいと思っております。

昨日は、一般質問が全て終わった後、議案質疑が行われました。「議案質疑」とは、上程されている議案等に対して、議員が執行部に対して質問することです。

今定例会では、中田京議員と山中啓之議員が質問に立ちました。まずは、中田議員の質疑についてまとめてみたいと思います。

傍聴記録表記の方法については、まだ手探りの段階ですので、読みにくかったりするかもしれません。また、私自身が理解できていない部分も多くありますので、上手くまとまっていなかったり、誤りがあったりするかもしれません。

中田議員の質問は、新松戸北小・北中跡地に出来る「市民交流会館」の指定管理者を決める議案についての質問です。
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【質問議員】
中田京(無所属)

【質疑対象】
議案第12号 指定管理者の指定について

◎中田議員(1回目)

施設周辺の市民の市民交流会館への理解が十分かどうか心配で、行政の姿勢を確認する為質疑する。

●1.松戸市市民交流会館で、指定管理者によってどのような管理がされますか?

3月定例会では、市民交流会館条例制定の議案の審査で、市民交流会館と市民センターはどう違うのかについて質問した。これまで無い施設として、市民交流会館では指定管理者によりどのような管理がされるのか。

●2.松戸市市民交流会館で、どんなことを実現したいと考えていますか。

新松戸地域学校跡地の有効活用については、大変な論議がなされて、「防災」「市民活動拠点」「誰もが憩える」「学ぶ」「スポーツ」「子どもを育む」という「6つの機能」を持つことを前提に、プロポーザルがかけられた。しかし「6つの機能」について、市民交流会会館条例には明記が無い。市民交流会会館開設によって、どんなこと実現したいと考えているのか。また、実現することについてへの評価基準も具体的に教えて欲しい。

●3.指定の期間はどのように検討しましたか。

市民交流会館を所管する市民自治課は、市民活動サポートセンターも担当している。これまでに無い性格を持つ施設の指定管理者の指定にあっては、慎重に取り組むべきという事を身をもって知っている筈。プロポーザルの条件として、指定管理者は公募ではなく、随意で決められることは承知しているが、指定管理者としてどのような仕事をするかみるために、最初は助走期間と言う意味で、例えば2年にして様子を見るなどしたほうが良い、4年は長すぎる、と私は指摘し続けてきた。結局4年の提案となったが、4年になった理由を教えて欲しい。

なお、議案第2号については、4年間の指定管理料の設定の為に使いたいとの事で、指定の期間を限定するものではないとするものだという事で、12号のみを質疑としたことを申し添える。

 

◎平林大介市民部長(1回目)

●1に対する答弁

松戸市市民交流会館は市民生活の向上、市民福祉の増進及び市民文化の振興を図り、以て市民の交流に資することを目的とした全市的な施設で、6つの機能を有している。この本会館の特徴である6つの機能を活用し、その目的を実現する為、本会間の統括責任者は維持管理業務を統括するほか、コーディネーターを兼務し、市民の活動支援に特化した事業を担当する。

また6つの機能は、乳幼児から高齢者まで、様々な世代の方々が対象となることから、各施設に1名ずつ責任者を配置し、子どもに関連するスペースについては、保育士等の資格を有する職員を配置するなど、利用者の安全に配慮しながら、6つの機能を持つ複合施設であることを念頭に、本会館の利用者相互の交流に寄与できる維持管理運営を行う事になっている。市としては、事業者と適時協議を行い、業務実績を把握し、課題の抽出と是正措置を行っていく。

●2に対する答弁

6つの機能に基づいて答弁する。

「防災機能」-防災設備を利用して、様々な防災学習イベントを実施し、防災施設に慣れ親しんでもらうことで、市民の防災意識の向上を目指す。

「市民活動拠点機能」-市民の活動団体を支援し、市民活動の促進に努め、市民活動に対する理解を深めることを図る。また市民活動のソフトプログラムを募集して、その主催者を支援し、新たな地域の知り合いや仲間を見つけ、市民の活動に参加するきっかけを創出することで、様々な世代を対象とする市民の活動の幅を広げるように図る。

「誰もが憩える機能」-会館内のエントランスホールや市民情報コーナーが対象となる。幅広い年齢層の市民が共通・共感できる演出により、安心感と共有感を得ることにより、世代間の交流を促し、リピート率の向上、ゆったりくつろげる場として本会館の認知度を高めるとともに、市民情報の発信や、情報交換の場となる。

「子どもを育む機能」-各種イベントを通して、季節感・伝統・絆・友達同士の関わり方等を学び、子どもの成長に寄与すると共に、親同士の交流による新たなコミュニティの形成を図る。また、小学生や中学生、高校生等を対象として、子供たちが関心を持ってくれるような様々なソフトプログラムを実施し、子供たちの意欲の向上に寄与する。

「学ぶ機能」 基本的には静かな環境を確保し、落ち着いた雰囲気の中で、学習に集中できる自習室を提供する。また、工作物イベントや展示会を実施することで、市民の創作意欲の向上に寄与する。

「スポーツ機能」-市内のNPOやサークル活動等を支援し、スポーツ活動が活性化することを目指すと共に、各種スポーツや様々な世代を対象とする体操教室といったソフトプログラムを通し、スポーツの素晴らしさを共有し、市民の健康増進や市民交流を図るほか、初心者の方が誰でも気軽にスポーツに参加できる機会を創出する。

指定管理者はこれら6つの機能を基にした「日常事業」や、参加費無料の「提案事業」、有料による「自主事業」を展開するが、市としてはより一層の市民交流が図れるよう、アンケート調査等、利用者の満足度、施設利用に関する要望や意見等を集約させ、事業運営に反映させていく。

●3に対する答弁

本会館の指定期間については、松戸市指定管理者制度運用マニュアルにおいて原則4年間と定められていることや、他の施設の指定期間にかんがみて、平成24年度の公募型プロポーザルにおける募集要項で4年間と設定し、審査委員会を経て、平成25年3月に基本協定を締結した。

その後一部施設の見直しをしたこともあり、あらためて審査会を設置して、そこでの厳正な審査の結果、指定管理者として的確であるとの答申を貰っていることから、当初からの規定に基づき、指定管理期間は4年とした。

 

◎中田議員(2回目)

●再質問1

確か市民部長は、3月の定例会で市民交流会館条例制定のときに、「市民センターとどう違うか」という質疑に対して、「市民センターは地域の施設だが、市民交流会館はそうではなく、全市的施設である」という趣旨の答弁をされた。先ほども「全市的施設」であると仰っているが、そこを市民に理解してもらうには、どうすればいいと考えているか、出来るだけ具体的に教えて欲しい。

●再質問2

コーディネーターのいる指定管理というのは、市民活動サポートセンターと同様であるが、市民センターのような施設管理、いわゆる部屋貸しと違うんだという事、つまり同じ指定管理といっても指定管理してもらう内容が違うんだということを、市民に理解してもらうにはどうすればいいと考えているか。

●再質問3
一回目の質問で、助走期間というのを考えたらどうかと申し上げたが、それに関連して、中で行う事業についてどう見るか、その評価をどうしていくか、について質問する。

答弁で「工作物イベント」の例を出されたが、例えば社会教育の施設である青少年会館で子供たちが工作の講座を行う時は、低廉ではあるが材料費を負担してもらっている。市民交流会館では材料費を含めて無料と聞いている。

提案事業の回数や事業の詳細について、事前に担当課と決めるのか。指定管理者は提案事業について、どの程度自由なのか。始まってしまったら、指定管理者の裁量はどこまであるのか。

提案事業について、回数や何人募集する等、内容がはじめから決まっているのであれば、指定管理者の自由度は低いという事になるが、提案事業を重ねていくうちに変えていくというのであれば指定管理者の自由は高いという事になる。これはどちらか。

それに関連して、そうすると指定管理者への評価ということで、コーディネーターのいる指定管理者を評価する場合は、指定管理者の自由度が低い時と高い時は、行政としてどちらがやりやすいと考えているかも含めて、見解を示して欲しい。

 

◎平林市民部長(2回目)

●再質問1に対する答弁

一般的になってしまうが、広報まつど、ホームページ、ポスター掲示。

●再質問2に対する答弁

勿論議会の承認を得てからの話であるが、指定予定の業者とはある程度すり合わせはしている。日常事業とか提案事業とか自主事業については、大方の考えは持っているようだ。議会承認を得られた後は、大々的に民間企業のノウハウを駆使してPRしていくことは聞いている。

●再質問3に対する答弁

指定期間については、4年で設定しているが、各年度評価委員会で厳正にチェックしていきたい。

無料と有料の違いについて。無料の事業は日常事業と提案事業で、日常事業は通年交流会館にいる職員が行う事業。給料の中に含まれる。提案事業は、指定管理料で事業を行う。有料の自主事業は、指定管理者の負担と責任において行う、実費弁償して頂く。

指定管理者にとっては事業を進めていくうちに利用者の方々からのご意見とか、アンケートをとった上で、ある程度の裁量権は与えていったほうが良いと考えている。つまり、自由度が高いほうが良いと考えている。

参加者の意見等によって、コーディネーターの評価が決まってくる。適時、指定管理者とこちらの事務方でミーティングを等を行うので、どんどん利用者の意見は汲み取っていけるのかなと思っている。

 

◎中田議員(3回目)

指定管理者の指定には必ず議会の承認が要るという事は、地方自治法に書かれている。指定管理者という制度が導入された時に、議会に決定権があるというのが指定管理者制度の一番大事なところだと思っているので、そこを中心に聞かせて欲しい。

4年間の指定管理期間ということは、この議会メンバーでこの議案について、議案として議論することはもうないという事。一回で決めてしまうことがどうなんですか、というところをお尋ねしたい。

自由度が低いほうが評価が簡単だが、自由度が高いほうが良いと仰った。事業の可能性の幅が大きくなって、慎重かつ大胆に評価しなければならなくなる。ミーティングをすると言う話もあるが、あくまでも指定管理者の指定は議会の権限。可能性の幅が大きくなるのに、議会の事は置いて、自分達でOKだよという事で、4年の指定管理機関としたのか。つまり、当初の想定と行われている事業が想定とずれていくとすれば、ここで指定管理の指定と違って来るにも関わらず、やはり4年間なのか、ということについて見解を伺う。

 

◎平林市民部長(3回目)

9月には予算委員会、3月には決算委員会があるので、そのあたりでご審議いただければ有難い。

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2016年6月定例会 本会議 招集日(議案の提案理由説明、先議議案採決)

本日6月10日に行われた本会議の傍聴記録です。今回はネットでの傍聴でした。

市議会を何度も傍聴されている方ならご存知かと思いますが、3月以外の定例会の招集日は短時間でサラッと終わってしまう場合が多いです。招集日は主に「議案の提案理由の説明」がメインとなり、それに加えて「先議議案」(最終日を待たずに採決される議案)の採決がある程度で30分前後で終わる場合が多いです。

だから、「市議会の傍聴に行ってみたいけど、いつ行くのがお勧め?」なんて聞かれたときは、「とりあえず招集日以外にしたほうがいいよ」と答えたりしています。

今回も、冒頭に熊本地震の犠牲者の為の黙祷を行ったり、全国市議会議長会からの表彰状・感謝状(※)の伝達式があったりしましたが、それを含めても26分程度でした。

※中川議員に対する議員在職25年の特別表彰及び大井議長の議長会理事としての功績に対する感謝状

市長による提案理由の説明ですが、内容としては このページ に書かれていることとほぼ同じ為、ここでは割愛いたします。

本日採決された先議議案は次の3つです。

議案第1号/専決処分の報告及び承認について(松戸市市税条例等の一部を改正する条例の制定について)(PDF:108KB)
議案第13号/人権擁護委員候補者の推薦について※飯尾尚氏新任
議案第14号/人権擁護委員候補者の推薦について※町田達男氏新任

いすれも、質疑・討論なし、全会一致で承認・同意となりました。

その後、本日はここで閉会すること、13日(月)から再開すること、13日からは一般質問がはじまることを議長が告げました。

最後に、「障害者における就労支援及び地域生活支援に関すること」「松戸市への大型商業施設誘致に関すること」「市立病院2病院のあり方に関すること(経営面を除く)」については、各委員会で集中的に調査を行っていることや委員会審査権の兼ね合いから、一般質問は行わないという申し合わせ事項になっている旨の説明があり、散会となりました。

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議会運営委員会傍聴してきました(2016年6月定例会)

明日からの6月定例会開催に先駆けて開かれた議会運営委員会を傍聴してまいりました。

初めての議運の傍聴でしたが、一般傍聴者の傍聴が許されるのは、請願・陳情の部分のみという事でした。

今回提出されている請願は次の4件です。

・請願第1号/ゆきとどいた教育を推進するために3年生から順次30人以下学級をもとめる請願
・請願第2号/特別なニーズを持つ子どもたちのために支援員増員をもとめる請願
・請願第3号/林間学園の保護者負担を軽減するための補助をもとめる請願
・請願第4号/教育施設の整備をもとめる請願

紹介議員は、(教育環境常任委員の山口議員を除く)共産党の4議員。請願の場合は、提出された段階で常任委員会に付託されることが決まりますが、4件とも教育環境常任委員会に付託されるとの事です。

陳情については、次の3件が提出されました。

・陳情第1号/「下水道の共用開始について(通知)」の内容についての陳情
・陳情第2号/「骨髄バンクドナー助成制度」創設に関する陳情
・陳情第3号/常盤平地域の再生を求める

陳情第1号は、詳細は分かりませんでしたが、下水道の共用開始に関する役所からの通知についての要望のようです。陳情の前に、陳情者と担当部署の間でやり取りはあったとの事。高木健委員以外の委員全員の反対で、付議されないことになりました。

第2号、第3号の付議については、全員一致で賛成。第2号は健康福祉常任委員会、第3号は建設経済常任委員会へ付託される事になりました。

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