【傍聴記】 議案質疑-中田京議員 (2016年6月議会)

昨日17日で、今定例会の一般質問は終わりました。以前から申し上げている通り、一般質問の傍聴記は後回しにしたいと思っております。

昨日は、一般質問が全て終わった後、議案質疑が行われました。「議案質疑」とは、上程されている議案等に対して、議員が執行部に対して質問することです。

今定例会では、中田京議員と山中啓之議員が質問に立ちました。まずは、中田議員の質疑についてまとめてみたいと思います。

傍聴記録表記の方法については、まだ手探りの段階ですので、読みにくかったりするかもしれません。また、私自身が理解できていない部分も多くありますので、上手くまとまっていなかったり、誤りがあったりするかもしれません。

中田議員の質問は、新松戸北小・北中跡地に出来る「市民交流会館」の指定管理者を決める議案についての質問です。
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【質問議員】
中田京(無所属)

【質疑対象】
議案第12号 指定管理者の指定について

◎中田議員(1回目)

施設周辺の市民の市民交流会館への理解が十分かどうか心配で、行政の姿勢を確認する為質疑する。

●1.松戸市市民交流会館で、指定管理者によってどのような管理がされますか?

3月定例会では、市民交流会館条例制定の議案の審査で、市民交流会館と市民センターはどう違うのかについて質問した。これまで無い施設として、市民交流会館では指定管理者によりどのような管理がされるのか。

●2.松戸市市民交流会館で、どんなことを実現したいと考えていますか。

新松戸地域学校跡地の有効活用については、大変な論議がなされて、「防災」「市民活動拠点」「誰もが憩える」「学ぶ」「スポーツ」「子どもを育む」という「6つの機能」を持つことを前提に、プロポーザルがかけられた。しかし「6つの機能」について、市民交流会会館条例には明記が無い。市民交流会会館開設によって、どんなこと実現したいと考えているのか。また、実現することについてへの評価基準も具体的に教えて欲しい。

●3.指定の期間はどのように検討しましたか。

市民交流会館を所管する市民自治課は、市民活動サポートセンターも担当している。これまでに無い性格を持つ施設の指定管理者の指定にあっては、慎重に取り組むべきという事を身をもって知っている筈。プロポーザルの条件として、指定管理者は公募ではなく、随意で決められることは承知しているが、指定管理者としてどのような仕事をするかみるために、最初は助走期間と言う意味で、例えば2年にして様子を見るなどしたほうが良い、4年は長すぎる、と私は指摘し続けてきた。結局4年の提案となったが、4年になった理由を教えて欲しい。

なお、議案第2号については、4年間の指定管理料の設定の為に使いたいとの事で、指定の期間を限定するものではないとするものだという事で、12号のみを質疑としたことを申し添える。

 

◎平林大介市民部長(1回目)

●1に対する答弁

松戸市市民交流会館は市民生活の向上、市民福祉の増進及び市民文化の振興を図り、以て市民の交流に資することを目的とした全市的な施設で、6つの機能を有している。この本会館の特徴である6つの機能を活用し、その目的を実現する為、本会間の統括責任者は維持管理業務を統括するほか、コーディネーターを兼務し、市民の活動支援に特化した事業を担当する。

また6つの機能は、乳幼児から高齢者まで、様々な世代の方々が対象となることから、各施設に1名ずつ責任者を配置し、子どもに関連するスペースについては、保育士等の資格を有する職員を配置するなど、利用者の安全に配慮しながら、6つの機能を持つ複合施設であることを念頭に、本会館の利用者相互の交流に寄与できる維持管理運営を行う事になっている。市としては、事業者と適時協議を行い、業務実績を把握し、課題の抽出と是正措置を行っていく。

●2に対する答弁

6つの機能に基づいて答弁する。

「防災機能」-防災設備を利用して、様々な防災学習イベントを実施し、防災施設に慣れ親しんでもらうことで、市民の防災意識の向上を目指す。

「市民活動拠点機能」-市民の活動団体を支援し、市民活動の促進に努め、市民活動に対する理解を深めることを図る。また市民活動のソフトプログラムを募集して、その主催者を支援し、新たな地域の知り合いや仲間を見つけ、市民の活動に参加するきっかけを創出することで、様々な世代を対象とする市民の活動の幅を広げるように図る。

「誰もが憩える機能」-会館内のエントランスホールや市民情報コーナーが対象となる。幅広い年齢層の市民が共通・共感できる演出により、安心感と共有感を得ることにより、世代間の交流を促し、リピート率の向上、ゆったりくつろげる場として本会館の認知度を高めるとともに、市民情報の発信や、情報交換の場となる。

「子どもを育む機能」-各種イベントを通して、季節感・伝統・絆・友達同士の関わり方等を学び、子どもの成長に寄与すると共に、親同士の交流による新たなコミュニティの形成を図る。また、小学生や中学生、高校生等を対象として、子供たちが関心を持ってくれるような様々なソフトプログラムを実施し、子供たちの意欲の向上に寄与する。

「学ぶ機能」 基本的には静かな環境を確保し、落ち着いた雰囲気の中で、学習に集中できる自習室を提供する。また、工作物イベントや展示会を実施することで、市民の創作意欲の向上に寄与する。

「スポーツ機能」-市内のNPOやサークル活動等を支援し、スポーツ活動が活性化することを目指すと共に、各種スポーツや様々な世代を対象とする体操教室といったソフトプログラムを通し、スポーツの素晴らしさを共有し、市民の健康増進や市民交流を図るほか、初心者の方が誰でも気軽にスポーツに参加できる機会を創出する。

指定管理者はこれら6つの機能を基にした「日常事業」や、参加費無料の「提案事業」、有料による「自主事業」を展開するが、市としてはより一層の市民交流が図れるよう、アンケート調査等、利用者の満足度、施設利用に関する要望や意見等を集約させ、事業運営に反映させていく。

●3に対する答弁

本会館の指定期間については、松戸市指定管理者制度運用マニュアルにおいて原則4年間と定められていることや、他の施設の指定期間にかんがみて、平成24年度の公募型プロポーザルにおける募集要項で4年間と設定し、審査委員会を経て、平成25年3月に基本協定を締結した。

その後一部施設の見直しをしたこともあり、あらためて審査会を設置して、そこでの厳正な審査の結果、指定管理者として的確であるとの答申を貰っていることから、当初からの規定に基づき、指定管理期間は4年とした。

 

◎中田議員(2回目)

●再質問1

確か市民部長は、3月の定例会で市民交流会館条例制定のときに、「市民センターとどう違うか」という質疑に対して、「市民センターは地域の施設だが、市民交流会館はそうではなく、全市的施設である」という趣旨の答弁をされた。先ほども「全市的施設」であると仰っているが、そこを市民に理解してもらうには、どうすればいいと考えているか、出来るだけ具体的に教えて欲しい。

●再質問2

コーディネーターのいる指定管理というのは、市民活動サポートセンターと同様であるが、市民センターのような施設管理、いわゆる部屋貸しと違うんだという事、つまり同じ指定管理といっても指定管理してもらう内容が違うんだということを、市民に理解してもらうにはどうすればいいと考えているか。

●再質問3
一回目の質問で、助走期間というのを考えたらどうかと申し上げたが、それに関連して、中で行う事業についてどう見るか、その評価をどうしていくか、について質問する。

答弁で「工作物イベント」の例を出されたが、例えば社会教育の施設である青少年会館で子供たちが工作の講座を行う時は、低廉ではあるが材料費を負担してもらっている。市民交流会館では材料費を含めて無料と聞いている。

提案事業の回数や事業の詳細について、事前に担当課と決めるのか。指定管理者は提案事業について、どの程度自由なのか。始まってしまったら、指定管理者の裁量はどこまであるのか。

提案事業について、回数や何人募集する等、内容がはじめから決まっているのであれば、指定管理者の自由度は低いという事になるが、提案事業を重ねていくうちに変えていくというのであれば指定管理者の自由は高いという事になる。これはどちらか。

それに関連して、そうすると指定管理者への評価ということで、コーディネーターのいる指定管理者を評価する場合は、指定管理者の自由度が低い時と高い時は、行政としてどちらがやりやすいと考えているかも含めて、見解を示して欲しい。

 

◎平林市民部長(2回目)

●再質問1に対する答弁

一般的になってしまうが、広報まつど、ホームページ、ポスター掲示。

●再質問2に対する答弁

勿論議会の承認を得てからの話であるが、指定予定の業者とはある程度すり合わせはしている。日常事業とか提案事業とか自主事業については、大方の考えは持っているようだ。議会承認を得られた後は、大々的に民間企業のノウハウを駆使してPRしていくことは聞いている。

●再質問3に対する答弁

指定期間については、4年で設定しているが、各年度評価委員会で厳正にチェックしていきたい。

無料と有料の違いについて。無料の事業は日常事業と提案事業で、日常事業は通年交流会館にいる職員が行う事業。給料の中に含まれる。提案事業は、指定管理料で事業を行う。有料の自主事業は、指定管理者の負担と責任において行う、実費弁償して頂く。

指定管理者にとっては事業を進めていくうちに利用者の方々からのご意見とか、アンケートをとった上で、ある程度の裁量権は与えていったほうが良いと考えている。つまり、自由度が高いほうが良いと考えている。

参加者の意見等によって、コーディネーターの評価が決まってくる。適時、指定管理者とこちらの事務方でミーティングを等を行うので、どんどん利用者の意見は汲み取っていけるのかなと思っている。

 

◎中田議員(3回目)

指定管理者の指定には必ず議会の承認が要るという事は、地方自治法に書かれている。指定管理者という制度が導入された時に、議会に決定権があるというのが指定管理者制度の一番大事なところだと思っているので、そこを中心に聞かせて欲しい。

4年間の指定管理期間ということは、この議会メンバーでこの議案について、議案として議論することはもうないという事。一回で決めてしまうことがどうなんですか、というところをお尋ねしたい。

自由度が低いほうが評価が簡単だが、自由度が高いほうが良いと仰った。事業の可能性の幅が大きくなって、慎重かつ大胆に評価しなければならなくなる。ミーティングをすると言う話もあるが、あくまでも指定管理者の指定は議会の権限。可能性の幅が大きくなるのに、議会の事は置いて、自分達でOKだよという事で、4年の指定管理機関としたのか。つまり、当初の想定と行われている事業が想定とずれていくとすれば、ここで指定管理の指定と違って来るにも関わらず、やはり4年間なのか、ということについて見解を伺う。

 

◎平林市民部長(3回目)

9月には予算委員会、3月には決算委員会があるので、そのあたりでご審議いただければ有難い。

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