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【コラム】「一般質問」の”見方”

ブログ開設から今まで書いてきた記事は、議会の開催情報や傍聴記録がメインで、これは「ある程度までは議会のことについて知っている方」を想定して書いてきました。

しかし、一般的には(ネットも含めて)市議会なんて傍聴したこともない、という人がほとんどだと思います。私が傍聴始めたのは数年前の話ですし、議会や松戸の諸問題について全然理解していない部分もありますが、そんな私が思うところもこのブログでは伝えてみたいと思っております。このような記事については、冒頭に【コラム】というタイトルをつけてアップしてみたいと思います。

本当は、簡単な議会の仕組みだとか、用語の解説とかするべきなんでしょうけど、6月議会開催に合わせて「ええい始めてしまえ」と開設したものですから、まずは議会の進行に合わせて記事を書いてみたいなと思っております。

さて、先週金曜日に召集されたした6月議会ですが、本日からは「一般質問」が始まります。「一般質問」とは何か、説明する文章は松戸市議会サイトには無かったので、ググって出てきた会津若松市のページ の説明を紹介いたします。

一般質問とは、議員が、市の一般事務に対してその執行の状況又は将来の方針、政策的提言や行政への批判などを執行者に直接質すことです。また、執行者の所見や施策について報告を求めたり問い質すこともあります。
質問の範囲は、市の行財政全般(公共事務、団体委任事務、行政事務の一切を含む)のほか、地域で住民生活に密接している事項など多岐にわたっています。

要は、市政や市の業務に関わることついて、執行部(市長や市の担当者)に対し、議員が質問する場という事です。

松戸市議会では、3月議会を除いて、各議員ごとに1時間の時間が与えられます。これは、議員が質問する時間と、執行部側が答える時間を合わせた時間です。

議員によって質問する項目の数は様々で、数が多ければそれだけ一つの質問にかける時間が少なくなり、逆に少なくすればひとつの質問あたりの時間を長く取ることが出来ます。

一般質問の形式は、自治体によって異なりますが、松戸市議会では「一括質問一括答弁」方式を取っています。これはまず、全ての質問を議員が述べてから、各担当がそれぞれの質問に答えるというものです。複数の質問が同時進行で行われる形式になるので、見る側にとっては少し分かりにくいと思います。

議員の最初の質問に執行部側が答えると、持ち時間が残っていれば議員は再質問が出来ます。再質問の答弁後は、(持ち時間が残っていれば)更に3度目の質問が出来ます。つまり「3往復」できるようになっているのです。

今回、一般質問に立つ議員は34名。今日からの5日間、1日約7名の議員が登壇します。

私個人としては、市民は「一般質問」よりも「議案等に対する審議・採決」に注目すべきだとは思っています。

ただこれは、一般質問はあまり重要ではないという意味ではありません。ここで質問した事実が、後々の議案審議や、その後の行政運営に影響を与える可能性は十分にあります。

また、市政に関して特定の問題について興味ある人や、特定の議員を応援したり注目している人にとっては、一般質問は議会を知る取っ掛かりとしては良いと思います。何より、討論だの質疑といった議会用語や仕組みについて分からなくても、理解しやすいという点は大きいと思います。

但し、見る側としては注意すべき点もあると思います。

それは、一般質問が「分かりやす」く、「執行部を質問をぶつける」という「格好良い議員像」を演出しやすい、という事です。実際傍聴していて、「ちょっとパフォーマンスが過ぎるな。」と感じる時もあります。

また、特定の応援している議員がいたり、特定の問題に関心があったりすると、その議員や問題ばかり注目してしまうという点もデメリットかなと思います。

見る側としては、「何を質問しているのか」という事よりも、「どう質問しているのか」「どう答えているのか」という点に注目すべきかなと思います。「わざわざ議会で質問すべきことか」という点も注目したほうがいいかもしれません。また、30名以上の議員の一般質問をすべて見るのは難しいと思いますので、自分が応援している議員や問題以外の質問にも意識的に注目してみるのもいいでしょう。

長々と書きましたが、議員が「こういう質問をしますよ」と事前に通告したものを一覧にした「一般質問通告一覧表」(PDF:769KB)を是非ご覧下さい。(PDFファイルなので一部環境で見れなかったり見にくかったりするのがネックではありますが…。)

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