【伊勢丹問題3】平成29年9月議会 総務財務常任委員会

「伊勢丹問題」関連の記事の3つ目です。マスコミでも注目を集めた総務財務常任委員会での様子を記事にします。

「伊勢丹のワンフロアの一部を借りる為の債務負担行為21億円」は、平成29年度議案第12号「平成29年度松戸市一般会計補正予算(第2回)」の中、他の目的の歳出歳入予算や地方債の補正と共に含まれておりました。この21億円の債務負担行為の部分に関してのみ記事にいたします。

事項名は「生涯学習・市民活動支援等拠点づくり事業」で、あくまで名目上生涯学習・市民活動がメインです。

前回・前々回の議案質疑の記事と違い、委員会審議はインターネット中継もなく、録音も許可されていません。傍聴時にノートに取ったメモと記憶だけが頼りです。かなりの「意訳」だったり、漏れがあったり、不正確だったりすると思いますが、「傍聴メモ」程度にお考え頂ければと思います。何卒ご了承ください。

債務負担行為の補正と地方債の補正は、一括して質疑が行われましたが、債務負担行為に関する部分のみ記述いたします。

なおこの時は、連絡をする為にどうしても外に出なければいけないことが2回ありましたので、その部分はかなりおおざっぱな書き方になります。

***************

<理事者の説明>

◎財政課長
「生涯学習・市民活動支援等拠点づくり事業」の債務負担行為は、「伊勢丹松戸店を文化の発信拠点とする」ために設定するものである。

<質疑>

◎二階堂剛委員(政策実行フォーラム)
・8/21に議案の説明会があって、その後それよりも詳細な内容が新聞報道された。わずか2週間ばかりの期間でどう判断すべきか苦慮している。経過についてもう一度問いたい。
・ビルオーナーに「伊勢丹と市が交渉中なので、市に直接貸すことが出来ない」と言われた際に、何故伊勢丹にその旨伝えて交渉しなかったのか。「又貸し」になり伊勢丹が中間利益を稼ぐことになると思うが、その点についてもう一度聞きたい。
・伊勢丹撤退で松戸市の価値が下がるという説明だが、売り上げは百貨店最盛期より36%減少している。今回伊勢丹がフロア縮小となって、盛り返すこと出来るのか。百貨店別の売り上げは、店舗別で見ると、1位新宿伊勢丹本店 2位阪急梅田本店と 上位は本店が占めている。ベスト50位内で、本店以外が入っているのは、伊勢丹では、9位の京都と45位の浦和、50位立川の3店で、松戸はずっと下のランク。浦和・立川・松戸が閉店対象だと報道されている。現在デパートの売り上げのメインはインバウンドで、地元客の購入ではない。通販は年5%と伸びていて、10年で逆転する計算だ。そんな中でどういった優位性でやっていこうというのか。

→公共施設再編課長
・経過について。
昨年9月の松戸店撤退可能性があるとの報道
商工会議所との協議会発足
「直営の店舗を縮小して、テナントを入れたい」との伊勢丹の意向
適当な床を求めていたニーズと合致
今回のプランが出来上がる
・これは伊勢丹が店舗に貸し出す一般的なテナント料、松戸市が借りるからと言って(一般的に伊勢丹が貸し出す場合と比べて)上乗せされているわけではない。

→商工振興課長
松戸店のピークの年度は平成8年で、昨年はピーク時の55%である。伊勢丹と三越との経営統合は、平成20年。この年以降の閉店は、
2009年 三越池袋・三越鹿児島・三越武蔵村山・三越名取
2010年 伊勢丹吉祥寺
2016年 三越千葉・三越多摩センター
前社長大西氏が、松戸・相模原・府中の3店の縮小を検討しているという報道は確認しているが、立川・浦和については確認していない。

◎二階堂委員
私も撤退しても良いとは思っていない。伊勢丹には知り合いもいる。ただ、「二十世紀が丘消防署・矢切支所・福祉会館を建て替えれば、16~7億のお金があるので、そこに充てられる」という説明については、その金額が本来は他のところに回すお金であることから適当ではない。公共施設の再編のなかで、縮小して統合していこうという流れである。給与が上がらず格差が広がっている中で、本当に試算通りになるのか不安だ。21億かけて本当に大丈夫なのか。通販が増えている、大型ショッピングセンターが増えている、売り場は4階までになるという中で、伊勢丹ブランドで売れるのか、上にテナント入れて効果あるのか。
試算の10万人は延べ人数という事で良いか。どういうデータを取っているのか。

→商工振興課長
「松戸市商業構造基本調査・商圏調査事業委託」を昨年度実施し、H29年1月に報告。「松戸駅周辺を訪れるとき、平均的にどれ位お金を使いますか。」という問いに対しての回答をもとにした。「3000円未満」「3000円~5000円」「5000円~10000円」「10000円~20000円」「20000円~30000円」「30000円以上」という区分なので、それぞれの中間値を取って計算した。市民活動サポートセンターが56000人、公民館講座で33000人、生涯大学校で3400人などの数字を合わせて約10万人。

◎二階堂委員
明確に伊勢丹に行くという試算では無くて、駅周辺への経済効果ということなので、必ずしも伊勢丹全員が全員伊勢丹に行くということではない。使う金額の試算も、区分の中の平均値を使うという事であれば、一人平均6500円という値も信用するのも危険だ。10万人という数字に関しては、一人が10回行けば10人となることでいいのか。旅券事務所も15000件だから30000人という事になっているが、旅券発行の業務が今度県から市に移ることで、他市の方が来なくなる筈。この15000件という数字の根拠を教えてほしい。

→商工振興課長
狙いとしては、「中心市街地に10万人を集めて、賑わいを創出したい」ということで、伊勢丹に流れる人数の事ではない。旅券事務所の15000人は、現在の県管轄の旅券事務所利用者のうちの松戸市民の人数である。

◎二階堂委員
伊勢丹への賃料に関する資料に、中心市街地への増加人数の話が載っていることに違和感。伊勢丹に10万人来場すると思ってしまう。
松戸市は、京葉ガスのビル2棟と竹ヶ花にスペースを借りているが、京葉ガスビルは、賃料が坪9300円で共益費が坪3800円で計13100円、伊勢丹の半額。竹ヶ花は一棟丸ごと借りていて駐車場も借りているが、坪7455円。最初の額28000円の4倍近い数字。伊勢丹ありきだったのか、他も探してここしかないという事だったのか。

→公共施設再編課長
500坪まとまったスペースは必要。市民活動サポートセンターの移設を考えているが、現在サポートセンターでは年数回大きなイベントを行っていて、総合福祉会館の施設も含めて使っているので、その分も考える必要がある。今回の場所だと、文化ホールと繋がっている。他に広い床があるか確認したが、西口に一か所これに近いものがあったものの、テナントとして使う事がすでに決定したあとだった。

◎二階堂委員
先日文化ホールに行き、全面図をもらった。複数あるギャラリーはほとんど使用されず、テーブルと椅子が並んでいて会議室として使えるような状況だった。別館を借りずに、現在の文化ホールを有効活用する方法は検討したか。

→生涯学習推進課長
ギャラリーは、あくまで市民の方の美術展の為のスペースで。一日だけ使うというのは使い勝手が悪い。7月から8月の時期は文化活動が下火の時期である。外国人の為の日本語学習スペースが足りなくなってきているので、その為に使用する予定がある。

◎二階堂委員
まつど市民活動サポートセンターとは議論等はしているのか。新聞報道を見て驚いているという話を聞いたが。

→市民自治課長
利用者への説明はまだである。サポートセンターの指定管理者には報告した。

◎二階堂委員
当事者と議論する必要があったのでは。
駐車場は年間3000万円で、10年で3億。それくらいの金額ならもしかすると駐車場建てられるのでは。使い勝手も悪く、上り下りが同じ通路の駐車場も珍しくなってきて、一部スペースが使用できない状況。ここもオーナーは別とのことで、伊勢丹が中間利益を得る可能性もある。本会議の議案質疑にもあったように公平性の問題もある。21世紀の森の広場の駐車場を時間貸しに出来ないかという議論の時は、メーターとバーを変えるのに150万かかるから無理だと言われたのに、こちらは年間3000万円で、こういった点も公平性にかけるのでは。

→公共施設再編課長
移設をしていただくという事を最大限尊重。移設前の施設に無料駐車場があるので、移設後も無料ということにした。

◎二階堂委員
今文化ホールを使っている人は有料。後から来る人は無料。整合性がない。この辺はちゃんと調整しなければいけないのでは。例えばコミュニティバスは、6000万円の予算で、3~4年かけていて、実証実験の段階。13万人という数字は、実証実験どころか根拠がない。10万人は延べ人数なのか。先ほど答えが無かったので、答えてほしい。

→商工振興課長
10万人は延べ人数。中心市街地への人数である。

◎二階堂委員
旅券事務所が移動すれば、お客さんは千葉銀ビルの周りから伊勢丹の周りに移るだけ。10万人増という試算は間違っているのではないか。松戸駅中心部に人を集めることが大事なら、伊勢丹に人が流れるようにすることよりもまずは中心部に流れるようにすることが大事なのではないかと感じる。

◎大橋博委員(無所属)
今朝の読売新聞に、「4階部分を市が肩代わりすることで話がまとまった。」「まつど自民10人、公明党10人、市民クラブ9人、政策実行フォーラム6人などの会派が反対する方針。」と記事がでた。審議や採決はこれからである。「肩代わりすることで話がまとまった。」というのは事実か。市長が先導して記事を書かせたということは無いのか。記事について市長はどう思うか。

→牧野英之副市長
私共もびっくりした。事実ではない。

◎宇津野史行委員(日本共産党)
昨年12月議会で、伊勢丹の問題が一般質問で取り上げられた。「報道受けてから、支援策に取り組んだことはあるか。」との質問に、「本年10月17日付けで、三越伊勢丹HD宛に、支援策に関する資料を送った」との答弁があった。この支援策の中に、21億円の金銭的支援も含まれていたか。

→商工振興課長
深山議員の質問のことだと思われるが、含まれていない。

◎宇津野委員
・今年初めに、伊勢丹からフロアを借りてほしいと言われたとの事だが、松戸市からはおくびにも出していないということで良いのか。
・駐車場は、「今度4階に入る施設を利用する人」が無料になるという事か。伊勢丹は有料で貸している。今回立体駐車場の1階分借りるという事だが、伊勢丹の客の車とどう住み分けるのか。
・現在の伊勢丹店舗で、そのフロアや売り場が不採算となっているのか。4階までの縮小となってどう改善するのか。市が借りるか借りないかでどう変わってくるのか。昨年のビジネスジャーナルに、広島店・松山店・松戸店・府中店は売上不振でテコ入れが必要と書いていて、広島店1億の赤字、松山店3億の赤字と書いているが、松戸店の数字が書いていない。具体的にはいくら足りないのか。
・伊勢丹松戸店の年間利用者数は何名か。一人当たりの売り上げを知りたいので教えてほしい。
・オーナーと伊勢丹は10年解約不可ということだが、松戸市と伊勢丹とでは何か条件を結んでいるのか。伊勢丹からこ今後3階も借りてくれないか、2階も借りてくれないかという事にならないか。

→公共施設再編課長
・駐車場は、市の方で駐車券を出す。どの階に停めるか決まっているわけではない。
・4階のフロア以外を借りるつもりはない。
→商工振興課長
・伊勢丹の経営状況は把握していない。
・利用者数は「公表していない」という回答をもらっている。

◎宇津野委員
・伊勢丹が居続けないといけないという契約はオーナーとだけか。例えば、地下1階から3階までは途中で解約して、4階だけ借り続けるといったことが可能だったりしないのか。
・赤字かどうかも分からないのに、支援するのか。

→公共施設再編課長
・オーナーと伊勢丹との契約である。現在交渉中。この契約が終わった段階で、市と伊勢丹が契約することになる。

◎宇津野委員
オーナーと伊勢丹の契約が破棄になれば、松戸市とも破棄になるとの事か。

→公共施設再編課長
途中解約不可ということなので、損害賠償という事になる。

◎宇津野委員
経済効果について。他の用事で来た人が必ずしも試算通り使わないのではないか。0円から3000円と回答した人を、1500円と計算するとの事だが、一人一人の金額を足していって人数で割ったら1500円になったという事か、それとも単純に0~3000円だから間を取って1500円なのか。

→商工振興課長
設問の仕方が、「3000円未満」で一区切りなので、その中間で1500円とした。

◎宇津野委員
配布された資料の「財源確保」という項目について。二十世紀が丘消防署跡地や矢切支所跡地の売却による利益の事は書いているが、市民が増えること等でのコストの部分が書いていない。このあたりについては。

→公共施設再編課長
算定していない。

◎宇津野委員
該当資料の詳細について。現地建て替えた場合の費用について書かれている。総合福祉会館が25億円・6330平米で1平米あたり40万円、矢切支所が2億円・511平米で1平米あたり40万円、二十世紀が丘消防署は6億円・1000平米で1平米あたり60万円、矢切支所の仮設費用が1億円、計34億円。二十世紀が丘消防署の平米あたり60万円は、胡禄台の中央消防署で行われている建て替えと金額は一緒。胡禄台はガケ上にありその処理等で通常より高くなっている筈。「公共施設白書」では、支所や消防署の建て替え費用が解体費込みで40万円と書いていて、二十世紀が丘消防署はどんなに高くても、50万円はかからないと思われる。
集約複合化減築した場合の計算に関する記述について。総合福祉会館、矢切支所、二十世紀が丘消防署を複合化すると、4500平米で平米あたり40万円と書かれている。消防署との複合化で平米あたり40万円は正しいのか。消防署の現地建て替えを平米50万円と計算すると、総額34億円が33億円になる。集約複合化して、全て平米50万円とすれば18億円→22億5000万円。33億-22億5000万円=10億5000万円、土地売却分を加えて13億5000万円。コスト削減額が19億から13億5000万円となる。

→公共施設再編課長
消防署の平米60万円はご指摘の通り胡禄台の例で計算してしまった。申し訳ない。ただここに書いていないが、総合福祉会館の敷地が6000平米容積率200%、12000平米の建物を作ることが出来る。複合施設で考えているのが6000平米で余剰床が出ることになっているので、PFI使ってコスト削減が出来るかと思うが、まだこれは計算に入れていない。

◎宇津野委員
伊勢丹が赤字なのかもわからない、利用者数も分からない、数字がざっくりしている、財源確保の根拠が薄弱といった状況だが、それでもやるという事はかなり政治的な判断ではないか。通常行政はちゃんと数字をはじいている筈。市長は、最高責任者としてどう説明するか。副市長が代わりに答えずに市長に答えてほしい。副市長は、市長の極めて政治的な判断に対して、バランスを取っているか。

→牧野副市長
今回時間がなく、説明責任を十分に果たせなかったことをお詫びしたい。本部からなかなか情報が来ないことに苦労した。完璧な説明ができなかった。調整が出来ているかについてはお答えを控えたい。

◎宇津野委員
今回、副市長にも担当部課の方にも色々と対応していただいた。情報がない中で大変だったと思う。答えられない部分はある程度しょうがないと思う。調べうるものを調べなかったのではなくて、調べられなかったのだと思う。調べられなかった部分を判断して決断をするのは市長の政治判断だと思う。何故ご自身で語らないのか。苦慮している職員に対しても、情報がない中で判断している我々に対しても失礼ではないか。

→本郷谷健次市長
この提案が市にとって重要であるから提案しているのであって、政治的がどうこうという話では無い。

◎杉山由祥委員
公共施設再編で財源確保はおかしい。圧縮して将来の財政負担に備えるというのが公共施設再編だと思う。ここで浮いた金をどこかで使うというのはやめてほしい。極論すれば、「伊勢丹を救いたい」という事ではないか。そのことに対して、21億円は高いか安いか議論しないといけないと思う。松戸以外の伊勢丹店舗で、こういう事例はあるのか。

→商工振興課長
前社長の発言で縮小について言及されたのが、松戸・相模原・府中。相模原市・府中市に確認はしていないが、松戸市が最初だと思う。

◎杉山委員
何故松戸が最初か、根拠は伺っているか。松戸でこの話がまとまったら、他市にもこういう提案がされていくのか。

→商工振興課長
確認していない。

◎杉山委員
伊勢丹の姿勢がどのようなものか知ることが重要。伊勢丹の方に来ていただければ良かったが、それが出来なかった。伊勢丹が松戸に残ることがどういう価値があるのか、この支援策で市民がどのような価値を受けるのか。再建策やビジョンを語ってほしい。行政として、経済効果をきちんと説明しないといけないと思う。他市で百貨店が撤退した時の事例について教えてほしい。地価の下落や税収減がイメージにあるが、実際の例を教えてほしい。

--織原正幸委員長(公明党)より、「委員会として、正式に伊勢丹の方に来ていただきたいと要望したことはない」旨の説明。杉山委員から「了解しました」との声--

→商工振興課長
柏そごうは去年9月撤退で、人の流れが5割減ったとの調査結果。武蔵野市の場合、4つのうち3つの百貨店が撤退。商工関係者に問い合わせると、基本的には違うテナントが入り、賑わいが無くなったという状況にはなっていないとの事。八王子市の場合百貨店が無くなり、立川まで贈答品を買いに行かないといけない状況になっている。

◎杉山委員
定量的に経済効果の把握は出来ていないということか。ではなぜ伊勢丹に21億円払わないといけないのか、しっかりした説明がないと、市民は納得しない。それから、4階までの縮小が報じられているが、これは決定なのか。

→公共施設再編課長
最終決定ではない。本部で様々な検討がなされている。

◎杉山委員
ここが問題で、縮小が決定していないものを何故既成事実のように捉えて議論しないといけないのか。この案が通らなかったときのことは、言質取っているか。

→公共施設再編課長
最終決定ではない。可能性はある。

◎杉山委員
この点は我々は忖度しなくていいと思う。しっかりとした判断が必要なのに、これでは議論できない。文化の拠点について。もしこの案が通らず、この場所がそのまま空いた場合、文化の拠点は必要だから、別の場所を借りるという事で良いのか。

→生涯学習推進課長
場所を借りられなくても創意工夫してやっていく。

◎杉山委員
ということは別になくても良いということか。

→生涯学習推進課長
あの場所は使い勝手が良いので、使えればありがたいという事。

◎杉山委員
松戸ビルの中には空き部屋が5部屋程ある。最大で、坪12,000円。坪28000円のスペースを借りるには、それなりの理由が必要。その理由はあるのか。施設は10年限定なのか。今回の予算には整備費が入っていないが、いくらかかるのか。維持費はいくらか。

→公共施設再編課長
10年後のことについて検討するのは、8年後位になると思う。内装工事は、約1億5000万円。共益費込みの賃料で、実際には坪単価23000円の計算になる。水道高熱費・清掃費が年間1?00万円と300万円。

◎杉山委員
新施設のランニングコストは。人件費などあらたに必要になると思うが。

→公共施設再編課長
サポートセンターはそのまま。旅券事務所については把握していない。

→市民課長
カウンター・設備 4~5000万円。窓口は委託。情報設備等が約2400万円。あとは正職員の人件費。これは伊勢丹に限定したものではない。

◎杉山委員
10年後のことを7~8年後に考えると財源確保の問題はどうなるか。契約更新したら。金はどこから確保するのか。

→公共施設再編課長
10年後の事は明確に答えることは出来ない。

◎杉山委員
暫定施設に20億使うのは市民が納得するのか。賃料が安い施設は他にもある。結局、伊勢丹を救うための案にしか見えない。最初から、伊勢丹を救うために幾ら必要で、どれ位効果あってと提案してくれれば、検討は出来た。我々は昨年12月には、伊勢丹松戸店を支援する決議を全会一致で承認した。決議文の最初には、「本市唯一の総合百貨店である伊勢丹松戸店…」としている。4階までの伊勢丹は総合百貨店か。21億使う価値あるのか。

→公共施設再編課長
伊勢丹と市の利益がマッチングした案であるということを理解いただきたい。

◎杉山委員
マッチングしていないと思う。本当に伊勢丹にも利益になるのか。誰にも利益にならないのでは。昨年の決議はあくまでも総合百貨店を守る決議だった。逆手にとっているようで、この案は不愉快。

◎市川恵一委員(市民クラブ)
この案について、議会の中で最初に相談した相手は議長か。

→公共施設再編課長
最初は、正副議長。

◎市川委員
私が聞いているのは、議長が各会派に説明した時に、各会派から「これは市民が納得しない」という意見が出て、「時間がないので今回は取り下げてほしい」と議長から市に要望したと聞いているが、それにもかかわらず上程した理由は何かあるのか。

→総合政策部長
(ここで私はどうしても席を外さないといけなかった為、メモ取れず。「松戸の経済に与える影響を考えて」と言ったことを話していたと記憶しています。)

◎市川委員
だとしたら、それを議論できるようにするために、議案をきちんと作ってきてほしかった。

◎谷口薫委員(政策実行フォーラム)
記者には資料を渡しているのか。

→公共施設再編課長
記者からレクチャーしてほしいという事で、その際に資料を作成して渡している。

◎中川英孝委員(市民クラブ)
(ここで、再び連絡を取るため外へ。「あそこの土地はもともと松戸市の土地。地主みたいなものだ。地主として強く交渉できたはずでは?」と言ったものだったと思います。)早めの段階から交渉過程をオープンにしてもらった形だったらもっと議論出来たはずだが、短期間でYesかNoか問われても議論のしようがない。歴史的経緯を踏まえちゃんと交渉したのか。

→副市長
今回伊勢丹支援ということで注目されているが、今回は伊勢丹を市が活用するという事がまずは目的。その上で、伊勢丹支援だと思われても仕方がない。10年後については、松戸駅周辺の再開発で出来たビルに入ってもらうということも考えている。もし、来年4月に撤退という事であれば、早めに連絡をしなければならない。

◎中川委員
とにかく地主として、毅然とした態度で交渉に接してほしい。伊勢丹がどれくらい赤字なのか等をはっきりと把握してやっていってほしい。

◎宇津野委員
「二十世紀が丘消防署・矢切支所・総合福祉会館」3館の現地建て替えの場合34億かかるとの事だが、償還は何年か。今回の債務負担行為の10年で21億と比較したいので。

→財政課長
起債の償還は約30年。この金額に利率がかかる。

——————<以上で、質疑が終わり、休憩。再開後、織原委員長を除く委員全員の名前で修正案提出>——————

<修正案の説明>
◎杉山委員
質疑を重ねたが、21億円の債務負担行為について、疑問点が解消されず、判断に至らなかった為、この部分を削除して修正案を提出することとした。

<修正案の質疑>→なし

<討論>

※織原委員長より、修正案についてと修正部分を除く原案について同時に行う旨説明

(ここでも、21億円の債務負担行為についてのみ記述します。)

◎宇津野委員
-修正案及び修正部分を除く原案に賛成-
伊勢丹の経営状況等が見えてこないのに、枠組みだけが提案されてきている。経済効果に関する説明も、期待値が上乗せされている、財源に関する積算根拠もおかしい事が分かった。市民に対して説明できない。公共施設は市民共有の財産。公有地から民間施設への間借りとなって、安定的な市民福祉の向上につながるのかも分からない。

◎高橋伸之委員(公明党)
-修正案及び修正部分を除く原案に賛成-
我々の会派での議論、及び本日の質疑から、判断基準があいまいである為修正案に賛成。

◎二階堂委員
-修正案及び修正部分を除く原案に賛成-
十分な議論が出来るほどの材料がない。他の案件では実証実験をして議論を重ね、時間をかけているが、今回あまりにも短い。判断しかねる。伊勢丹にも地方店を切るような経営方針を考え直してもらいたい。

◎杉山委員
-修正案及び修正部分を除く原案に賛成-
伊勢丹松戸店の市での役割の大きさや撤退してほしくないという部分は共有できている。但し、ビジョンを見る為の材料に乏しい。一企業に対し法人税から入ってくる以上の支援をすることを、市民に説明できるのか、決断するに至らなかった。ただ、引き続き市には伊勢丹が撤退を留まるよう努力していただきたい。

◎中川委員
-修正案及び修正部分を除く原案に賛成-
詳細は本会議で討論する。

<採決>
〇修正案 全会一致で可決
〇修正部分を除く原案 全会一致で可決

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